5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

村上春樹的公務員試験

1 :受験番号774:02/08/13 23:52 ID:zJo3s0Z1
「では志望動機と自己PRを言ってください」
僕は心底-心の底から吃驚した。多分面接官もわかっただろう。
志望動機?なんでそんな上等ものが公務員に求められるんだ?
「定時に帰れるから」
とても素敵な人間的な理由だ。
でもそんなことをいってしまったら今までも苦労が水の泡だと言うことは
さすがに僕でも分かった。

やれやれ、公務員になるのも楽じゃない。

2 :受験番号774:02/08/13 23:53 ID:VwnfEp+B
2

3 :受験番号774:02/08/13 23:53 ID:eapnOVl+
3

4 :受験番号774:02/08/13 23:55 ID:de3qWX5b
個人名出したらやばいのではないか?

5 :受験番号774:02/08/13 23:55 ID:fv4PHaOS
やれやれ

6 : :02/08/13 23:56 ID:XuxZeTGO
(;´Д`)ハァハァ 6げっと?

7 :  :02/08/13 23:56 ID:XuxZeTGO
(;´Д`)ハァハァ ついでに7もとっとこ

8 :受験番号774:02/08/14 00:02 ID:lgYjjDRT
直子からの手紙だった。
「療養所で、公務員試験の勉強を始めたわ。」
ただ、その1行だけの手紙をよみ、僕は途方にくれた。
やれやれ、鼠に相談するか。

9 :受験番号774:02/08/14 00:03 ID:3KZey96b
そんなのあったっけ??

10 :受験番号774:02/08/14 00:04 ID:wCtgV/O8
あるいはあったかもしれない。

11 :受験番号774:02/08/14 16:08 ID:gu/sMS7s
age

12 ::02/08/14 23:30 ID:l6J5VhNJ
待ち合わせはいつもの、K'sバーだった。
鼠は僕に言った。
「直子にとっては、公務員試験が社会との唯一の接点なんだろう。」
そんなこと、わかりきっていた。
僕は、もっと何か、別の言葉を期待していた。

家に帰り、スパゲティバジリコを作っているとき、突然電話が鳴った。


13 :受験番号774:02/08/14 23:34 ID:L3K8AiQ7
わるくないな。

14 :受験番号774:02/08/14 23:36 ID:TAyhqXhL
ねじまき?

15 ::02/08/14 23:53 ID:l6J5VhNJ
「納屋が燃えてるよ」
僕は、耳を疑った。
いきなり、そんなことを言われても僕と納屋とを結ぶべき糸など
存在しないはずだ。
しかし、もう一度、電話の向こうの声は続けた。
「あなたの、公務員試験の納屋が燃えてるよ」
そして、電話は切れた。
僕は、あっけにとられた。

もしかしたら、これが羊男からの電話なのか?


16 :受験番号774:02/08/15 00:58 ID:DsQKYQWx
いやな胸騒ぎがし、急いで庭の物置へと走った。
物置の前には、「スーパー過去問ゼミ」と書かれた本が何冊も積み上げられていた。
高さにして、30センチ位だろうか。
よく見ると、「マクロ経済学」「ミクロ経済学」「刑法・労働法」など、
微妙にタイトルが違うことが分かった。
やれやれ、全部読むとするか。

3日後、京都の療養所にいる直子に手紙を書いた。
「僕も、公務員試験の勉強を始めたよ。
 これから、1年間、井戸の中に入るつもりなんだ。素敵なことだろ?
 もちろん、そこは約束された場所なんかじゃないけどね。」



17 :受験番号774:02/08/15 01:02 ID:ZfgtxNUm
村上春樹って誰?作家?

なんかハイセンスな文章に萌え

18 :のるうぇいのもり:02/08/15 01:09 ID:LiARn+EC
書き込むヒトのセンスによっては相当の良スレとなる予感♪
頑張って〜。文才ゼロの漏れにはまともなネタが浮かばんけど。

19 :受験番号774:02/08/15 01:50 ID:DsQKYQWx
その手紙を手に、郵便局へ向かう途中、一人の少女が前から歩いてきた。
その少女を一目見た瞬間、僕は、この少女に運命を感じた。
このまま、すれ違えば、おそらく、この少女とは2度と会うことは無いであろう。
そのことは、分かってはいた。
だけど、僕は声をかけることもせず、すれ違ったのだ。
なぜかって?
それが、公務員試験なんだ。

僕の、頭の中では、ビートルズの「ノーウェジアン・ウッズ」が流れていた。


20 :受験番号774:02/08/15 02:13 ID:b/PNfx4I
「LEC?」と僕は聞いた。
「知らなかったの?」
「いや、知らなかった」
「馬鹿みたい。見ればわかるじゃない」とユキは言った。
「彼にその趣味があるかは知らないけど、あれはとにかくLECよ。
完璧に。二〇〇パーセント」

21 :8=12=15=16=19:02/08/15 02:20 ID:DsQKYQWx
全5回の連作でした。
ご愛読ありがとうございました。


22 :受験番号774:02/08/15 02:24 ID:b/PNfx4I
「でもね」と彼女は言って、煙草を地面に落とし、靴の底で踏んで消した。
「私のアルバイトしている会社では絶対にノンキャリアって言葉を使っちゃ
いけないの。私たちは『国家U種の方』って言わなくちゃいけないの。
ノンキャリアって、ほら、差別用語なのよ。私、一度冗談で『昇進の
不自由な方』って言ってみたの。そしたらすごく怒られちゃった。そういう
ことでふざけちゃいけないって。みんなすごおおく真面目に仕事してるん
だから」

23 :受験番号774:02/08/15 02:34 ID:WBmRLxRI
とにかく僕はLECへ出かけた。
なにしろ物置の前の「過去問ゼミ」以外に、公務員試験に関するものを何一つもっていないのだから。
ここにくれば、公務員試験の実体が、少しはつかめるかもしれない。
井戸にこもる前に僕は、敵について調べるべきなんだ。
無料説明会と張り紙された部屋のドアをあけると、そこにはあの少女がいた。さっき運命を感じた彼女に間違いない。
今度こそ声をかけなければならない。しかしなんて言えばいいんだ。 


24 :受験番号774:02/08/15 02:40 ID:p/vua9CU
村上直樹かとオモタ

25 :受験番号774:02/08/15 02:45 ID:WBmRLxRI
村上直樹ならこれまでのレスは0.1秒の妄想なんだろな。

26 :受験番号774:02/08/15 02:51 ID:rhsRVGRK
>22
からりわらた。笠原メイね

>17
ttp://pc.2ch.net/test/read.cgi/prog/1019137149/
就職板にもあった。でも落ちてるかも

27 :受験番号774:02/08/15 03:55 ID:4ltz/PA7
「だからね、ときどき俺は自習室を見回して本当にうんざりするんだ。どうして
こいつらは努力というものをしないんだろう、努力もせずに不平ばかり言うん
だろうってね」
僕はあきれて彼の顔を見た。「僕の目から見ればLECに来ている人々はずいぶん
あくせくと身を粉にして勉強している印象を受けるのですが、僕の見方は間違って
いるのでしょうか?」
「あれは勉強じゃなくてただの労働だ」と彼は簡単に言った。「俺の言う勉強とは
そういうのじゃない。勉強というのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」
「たとえば一次試験が終わって他のみんながホッとしている時に官庁訪問の対策を始める
とか、そういうことですね?」

28 :受験番号774:02/08/15 11:40 ID:1PohqDut
やれやれ。ageるとするか。

29 :受験番号774:02/08/15 11:52 ID:1PohqDut
「あまりおなかすいてないの?」と緑が熱いお茶をすすりながら言った。
「うん、あまりね」と僕は言った。
「環境省のせいよ」と緑はぐるりと見まわしながら言った。
「馴れない人はみんなそうなの。どんよりとした空気、病人みたいな顔、
緊張感、苛立ち、失望、苦痛、疲労、残業−そういうもののせいなのよ。
でも馴れちゃえばそんなのどうってことないのよ。それに面接しっかり
受けとかなきゃ内々定なんてとてももらえないわよ。本当よ。私文部
科学省、総務省、厚生労働省、環境省と四省庁回ったからよく知ってる
のよ。何かあって次に回る予定の省庁に行けないことだってあるんだから」

30 :受験番号774:02/08/15 12:01 ID:DIC27jg7
最初はどうなることかとおもたけど
公務員試験板の人もなかなかやるね。


31 :受験番号774:02/08/15 12:18 ID:1PohqDut
「ディスカッションってのがまたひどくってね。みんなわかったような顔して難しい
言葉使ってるのよ。それで私わかんないからそのたびに質問したの。『その産学連携
って何のことですか?公務員試験と何か関係あるんですか?』とか、『ロード・プラ
イシングって東京都民以外は東京に来るなってことですか?』とかね。でも誰も説明
してくれなかったわ。それどころか真剣に怒るの。そういうのって信じられる?」
「信じられる」
「そんなことわからないでどうするんだよ、何考えて生きてるんだよお前?これで
おしまいよ。そりゃ私そんなに頭良くないわよ。庶民よ。でも私だって世の中良く
したいと思うわよ。だからこそ質問するわけじゃない。そうでしょ?」
「そうだね」
「そのとき思ったわ、私。こいつらみんなインチキだって。適当に偉そうな言葉
ふるまわしていい気分になって、面接官を感心させて、内定をもらうことしか考えて
ないのよ、あの人たち」

32 :受験番号774:02/08/15 12:33 ID:hVsp+h2f
(・∀・)イイ

33 :受験番号774:02/08/15 14:41 ID:QLafXJzY
ON

やあ、みんな今晩は、元気かい?僕は最高にご機嫌に元気だよ。みんなにも半分分けて
やりたいくらいだ。こちらは予備校L・E・C、おなじみ「数的処理・体験授業」の
時間だよ。これから9時までの素晴らしい土曜の夜の三時間、イカした問題をガンガン解く。
数的推理、判断推理、平面図形、空間把握、ゲーム理論、どんどん質問してくれ。
ウォーク問はみんな持ってるね。いいかい、間違えないように問題集を購入してくれよ。
やって損、解いて意味無し、GUTSとスー過去、少し字余り、なんてね。

OFF

34 :受験番号774:02/08/15 15:08 ID:3JdfNYN3
結構、うまい書きかたする人がいるね。

35 :受験番号774:02/08/15 15:26 ID:5Rhj/2Ng
>>22
激しくワラタ
>>34
言葉を入れ替えてるだけだよ。吉野家のコピペみたいに。

36 :23のつづき:02/08/15 16:14 ID:U9KC4AWM
僕にとっての、その100パーセントの少女に話しかけた。
「先ほど、道ですれ違ったと思うんですけど、K通りを歩いてたよね?」
少女は、ニコリと笑みを浮かべ、うなずいた。
「やっぱり。僕ワタナベっていいます。
 君も公務員試験受けるの?あと、名前聞いてもいいかな?」
その少女は、かばんから手帳を出し、なにやら走り書きをはじめた。
その紙を戸惑いがちに僕に見せた。
「受けません。ミドリです。」
あっさりした、そしてしっかりした答えが書かれていた。
僕は、彼女の抱えている問題に気付いた。
彼女は相変わらず微笑んでいた。
その瞬間を忘れない。僕はミドリに夢中になったんだ。

37 :ノルウェイの樹海:02/08/15 16:24 ID:qVnKwKhA
専門科目が終った時、彼女はもういなかったの。
受験票と問題が置き捨ててあって、モナ―観光の樹海ツアー
のパンフレットだけがなくなってたの。
まずいなって私そのとき思ったわよ。
だってそうでしょ。樹海ツアーのパンフを持っていったってことは
樹海にいったってことですものね。
そして念の為、机の上なんか見てみたら、そのメモ用紙があったのよ。
「ウ問は全部レイコさんにあげて下さい」って。



38 :受験番号774:02/08/15 16:33 ID:sC9Iicnk
>37
ワラタ

39 :ノルウェイの樹海:02/08/15 16:53 ID:MZs+65UG
僕は浪人するほうががマシですよと勧めたがのだが、
レイコさんは大学で働くと主張した。
「私、大学って好きなのよ。予備校なんかで浪人したくないわよ」と彼女は言った。
それで僕は彼女を上野駅まで送った。彼女は官庁訪問をした時と同じ
リクルートスーツを着ていた。
「大学事務って本当に激務だと思う?」とレイコさんが訊いた。
「激務です」と僕は言った。「そのうち独法化します」
「本当?」
僕は肯いた。「非公務員化します」

※     ※     ※     ※     ※     ※     ※     

僕はレイコさんの目を見た。彼女は泣いていた。僕は思わず浪人する事を決意した。
周りの人は噂するだろうけど、僕にはもうそんな事は気にならなかった。
我々は勉強したし、勉強する事だけを考えなくてはならなかったのだ。
「上位合格しなさい」と別れ際にレイコさんは僕に言った。
「私、あなたに勉強法とお勧めの問題集を全部言っちゃったから、これ以上もうなにも言えないのよ。上位合格しなさいとしか。私のぶんと直子のぶんをあわせたくらい得点しなさい、としかね」
我々は握手をして別れた。


40 :受験番号774:02/08/15 16:56 ID:IFn8rmLJ
>>37
激しくワラタ

41 :受験番号774:02/08/15 17:25 ID:xT/XTiHX
すげえとしか良いようがない(藁

村上春樹のキャラって公務員試験受けなさそうな奴ばっかだから
そのギャップが笑える。

42 :ノルウェイの樹海:02/08/15 18:41 ID:dxOijeFz
結局のところ―――と僕は思う―――面接と言う不完全な
容器に盛ることができるのは不完全な志望動機や不完全な
自己PRでしかないのだ。
そして××省に関する熱意が僕の中で薄らいでいけばいく
ほど、僕はより深く××省の業務内容を理解できるように
なったと思う。
なぜ面接官が僕に向かって「うちの省庁にきてくれ」
と頼んだのか、その理由も今の僕にはわかる。
もちろん面接官は知っていたのだ。
僕の中で××省に関する熱意が地上合格とともに
薄らいでいくであろうことを。
だからこそ面接官は僕に向かって
訴えかけねばならなかったのだ。
「うちの省庁のことをいつまでも忘れないで
。あなたが面接でうちの省庁が第一志望だと言った事を覚えていて」
と。
そう考えると僕はたまらなく哀しい。
何故なら面接官は僕の志望順位を信じてさえいなかったからだ。



43 :スプートニク:02/08/15 19:20 ID:OfdOUGSt
「そういうのってすてきだと思わない?」と彼女は僕に言った。
「毎日霞が関に行って、ぐるっと360度まわりを見まわして、どこの官庁からも
内々定が出てないことを確かめる。1日の仕事はただそれだけ。あとは好きなだけ
パンフを読み、面接カードを書く。夜になるとクレクレ君が2chの色んなスレを
うろうろと徘徊する。それこそまさにわたしの求めている人生なのよ。
それに比べたら大学の内々定なんてキュウリのへたみたいなものよ。」

44 :受験番号774:02/08/15 19:37 ID:XVIrUv/P
7月の初めに郵便が来た。速達では無く普通郵便だった。

45 :受験番号774:02/08/15 20:34 ID:IqITk+5s
>41

ノルウェイの永沢さんが外交官試験受けてたね。
ねじクロの主人公も司法試験目指してた気がする。たぶん。

46 :うるるん:02/08/15 20:46 ID:r7tMVO9D
不合格は合格の対極としてではなく、その一部として存在している。

言葉にしてしまうと平凡だが、そのときの僕はそれを言葉としてではなく、
ひとつの空気のかたまりとして身のうちに感じたのだ。う問の中にも、
LECという看板の上に並んだ赤と白の三個のアルファベットの中にも不合格は存在していた。
そして我々はそれをまるで細かいちりみたいに肺の中に吸い込みながら生きているのだ。

47 :ある100パーセントの女の子:02/08/15 21:31 ID:3QWjmtPj
なんて話しかければいいんだ。
「こんにちは。僕公務員のことまだなにも知らないんだ。よかったらちょっとおしえてもらえないかな?」
だめだ。これじゃオシエテ君だ。
「Heyカノジョォ!予備校じゃよォ、ここが一番なんだぜェェ」
変態、みたいだな・・・正直に言うしかない。
「こんにちは。あなたは僕にとって100パーセントの女の子なんですよ」
「あたし公務員受験生なのよ。あなたとつきあってる余裕なんてないのよ」
なんて言われたら、僕は恐ろしく混乱してしまうに違いない。
僕たちは公務員受験生で、公務員受験生であるということはそういうことなのだ。


48 :受験番号774:02/08/15 21:33 ID:jZiH9BzC
「あなた、早稲田セミナーって行ったことある?」と緑が訊いた。
「あるよ。もちろん毎日は行ってないけど。他の大抵の人と同じように」
「理解できた?」
「理解できるところもあったし、できないところもあった。セミナーを理解するには
そのための思考システムの習得が必要なんだよ。もちろん総体としての早稲田セミナーは
だいたいは理解できていると思うけど」
「その手の予備校にあまり行ったことのない大学生が成川の講演聴いてすっと理解できると思う?」
「まず無理じゃないかな、そりゃ。話は宗教がかってるし、怪しげな健康食品売ってるし、パンフレットの
笑顔は不気味だし」

49 :受験番号774:02/08/15 22:23 ID:3JdfNYN3
いやあ、面白いね、これ。
いやあ、いやいや、っていうか、いやあ、ホントにさ、うまいよ。
ちょっと入れかえるだけで雰囲気出るもんだね。
ここに来る時はこのスレを見に来ようと決意しますた。

50 :受験番号774:02/08/15 22:27 ID:jwLWWm1b
このスレ、この板で1番ハイセンスだと思う。

すごい。

51 :ノルウェイの樹海:02/08/15 22:29 ID:6tCXzjpG
「ワタナベ君、あなた何回くらいウ問回したの?」
と直子がふと思いついたように小さな声で訊いた。
「9巡」と僕は正直に答えた。
レイコさんが勉強を止めてウ問をはたと膝の上に落とした。
「あなたまだ二十歳になってないでしょ?いったいどういう勉強してんのよ、それ?」
僕はレイコさんに1巡目から9巡目までのいきさつを話した。
僕はウ問をなかなか理解できなかったのだと話した。
それから永沢さんに誘われてガッツを解くようになった事情も話した。



52 :受験番号774:02/08/15 22:29 ID:ywwZLPq6
禿同!
特に>48は素晴らしいと思う。
怪しげな健康食品というのが藁た
確かに、あの野菜シリーズはちょっと怖い

53 :ノルウェイの樹海:02/08/15 22:45 ID:6tCXzjpG
僕は二十七歳で、そのとき丸の内線霞ヶ関駅
B@−aの出口に立っていた。
その巨大なビル群は分厚いスモッグに被われ、
受験生は一次合格発表に向かうところだった。
八月の暑い、真綿のような空気に抱かれて、
スーツを着こんだ受験生や、のっぺりとした
省庁の前に立った旗やそんな,何もかもを脂派の
暑苦しい絵の背景のように見せていた。
やれやれ、また官庁訪問か、と僕は思った。


54 :受験番号774:02/08/15 22:58 ID:unLNYM5F
僕はコーヒーの残りを飲んだ。
「僕はあなたを見ていて、その公共事業の話をふと思いだしたんです」と僕は面接官に
言った。「僕の言いたいのはこういうことなんです。ある種の公共事業は、ある種の
ダムは、ある種の暗部は、それ自体の力で、それ自体のサイクルでどんどん増殖していく。
そして、あるポイントを過ぎると、それを止めることは誰にもできなくなってしまう。
たとえ当事者が止めたいと思ってもです」
面接官の顔にはどのような表情も浮かんではいなかった。微笑みも消えていたし、苛立ちの
影もなかった。
僕は話を続けた。「いいですか、僕は国土交通省が本当はどういう官庁かよく知っています」


55 :受験番号774:02/08/15 23:11 ID:unLNYM5F
電話に出た相手は若い女の子だった。女の子?おいよせよ、と思った。国土交通省には電話に
若い女の子が出るような省庁ではないのだ。
「国土交通省でございます」と彼女は言った。
僕はよく訳がわからなかったので、念のために住所を確認してみた。住所はちゃんと昔どおりの
住所だった。たぶん新しく女の子を雇ったんだろう。考えてみれば特に気にするほどのことでは
ない。官庁訪問の予約をお願いしたい、と僕は言った。
「ありがとうございます。少々お待ちください。ただいま予約係におまわしいたします」と
彼女は明るい声で僕に言った。
予約係? 僕はまた混乱した。ここまでくるとどうにも解釈のしようがない。
いったいあの国土交通省に何が起こったのだ?

56 :受験番号774:02/08/15 23:16 ID:o09SoOAI
良スレ!おもしろーい

57 :受験番号774:02/08/15 23:25 ID:7jWRtdKv
>>37
すごいセンス。オールナイトニッポンの投稿にありそう。
同じく腹が痛い。wwwwwwwww!!!!!!)

58 :ノルウェイの樹海:02/08/15 23:27 ID:6tCXzjpG
「ほら、この問題だよ、ガッツと同じ問題だろう?」
「そ、そうだな。たしかにあるな。気がつ、つかなかった」
「だからさ」と僕はベッドの上に腰を下ろして言った。
「その問題を端折れば良いんだよ。その問題を端折れば
効率よく9巡できるんじゃないかな」
「駄目だよ」と彼はあっさりと言った。
「一問だけ抜かすってわけにはいかないんだよ。
 10年も毎日毎日やってるからさ、やり始めると、む、
 無意識に全部解いちゃうんだ。一問でも抜かすとさ、
 み、み、みんな解けなくなっちゃう」
僕はそれ以上何も言えなかった。いったい何が言えるだろう?
いちばん手っ取り早いのは重複問題の多いウ問を彼のいない間に
窓から放り出してしまうだったが、そんな事をしたら地獄の蓋
をあけてしまうような騒ぎが持ちあがるのは目に見えていた。
突撃隊はウ問に自分の名前を書くくらい
極端に大事にしている男だったからだ。


59 :受験番号774:02/08/15 23:38 ID:wy1HLlnv
鼠は目の前に並んだ6冊のウ問をぼんやりと眺める。ウ問の間からガッツが見える。
引退の潮時かもしれない、と鼠は思う。LECで初めてウ問を解いたのは4年前だ。
何十冊の問題集、何十回の模試、何十回の本試験。何もかもがまるではしけに打ち寄せる
波のようにやってきては去っていった。俺はもう既に十分なだけの勉強はやったじゃないか。
もちろん三十になろうが四十になろうが幾らだって勉強はできる。でも、と彼は思う、
でも公務員の試験には年齢制限があるんだ。
…28歳、引退するには悪くない歳だ。気の利いたやつなら民間で主任にでもなってる歳だ。

60 :ある100パーセントの女の子:02/08/15 23:41 ID:xPnQ1Ow4
「どうしてここに隠れて住むようになったの?」
「きっとあんた笑うよ」と羊男は言った。
「たぶん笑わないと思うよ」と僕は言った。
「誰にも言わない?」
「誰にも言わないよ」
「面接を受けたくなかったからさ」
我々はしばらく黙って歩いた。


61 :57:02/08/15 23:45 ID:9/fFykwE
>>58
ひぃ〜〜〜腹が痛いよ、突撃隊なんてなつかしい!!!

62 :受験番号774:02/08/15 23:46 ID:pSpPXfcj
(あまりおもしろい腹が痛いとか連呼しないでください。スレ全体としてのセンスが落ちる)

63 :受験番号774:02/08/15 23:49 ID:unLNYM5F
やれやれ。

64 :受験番号774:02/08/15 23:52 ID:XT3yOp6s
チャオ!

65 :受験番号774:02/08/15 23:54 ID:HPWMnydF
>>62
イイこと言うね
57は低俗馬鹿ってことでよろしいか?

66 :受験番号774:02/08/15 23:57 ID:unLNYM5F
ねえ、いいかい、適当な字を入れて送信ボタンを押したら、それはそこで終わって
しまうんだ。 身につかない。君はスレが下がるのが悲しいから中身のない書き込みをする。
本当に悲しいのだろうと思う。でももし僕がスレッドだったら、
僕は君にそんな風に簡単にアゲてほしくない。
すくなくとも「やれやれ」とか、「エウリピデス」くらいは書いてほしい。
これは礼儀の問題であり、節度の問題なんだ。


67 :受験番号774:02/08/15 23:58 ID:wi9rcxPl
キヅキ、ここは酷いスレだよ

68 :ノルウェイの樹海:02/08/16 00:20 ID:SnA+nJSx
「ワタナベ君、あの煙なんだかわかる?」突然緑が言った。
わからない、と僕は言った。
「あれ、既卒者の面接カード焼いてるのよ」
「へえ」と僕は言った。それ意外に何を言えばいいのかよくわからなかった。
「既卒者の面接カード、悲惨な経歴のある人の面接カード、そのてのもの」
と言って緑はにっこりした。「みんな世間の汚物としてそういう人をみるでしょ、
 公務員試験でもそう。それを人事院のおじいさんが集めてまわって焼却炉
 で焼くの。それがあの煙なの」
「そう思って見るとどことなく哀愁があるね」と僕は言った。


69 :受験番号774:02/08/16 00:38 ID:8vtFgEN/
既卒者は新卒者の対極としてではなく、その一部として存在している。
 

70 :受験番号774:02/08/16 00:39 ID:loKT1vE7
>66は自分を認めてもらいたいだけの馬鹿

71 :受験番号774:02/08/16 00:46 ID:8vtFgEN/
「ワタナベ君、なんだか雰囲気が変わったみたい」
「既卒者になったのさ。もう前の僕とは違う」
「あなたって最高ね。そういう考えかたできるのって」

72 :57:02/08/16 00:47 ID:s1fG2xGl
>>62,65
悪かったよ。謝る。
>>70
そう荒らすなよ。せっかくいいスレなのに・・・。


73 :受験番号774:02/08/16 11:52 ID:qsxsYWo5
もしもし


74 :受験番号774:02/08/16 15:26 ID:FJR6xr3H
公務員になるくらいなら自殺しそうな奴らばっかだよな。

75 :受験番号774:02/08/16 16:15 ID:ejcszf7Y
20歳の誕生日、少年は夜行バスに乗り、家を出た。
一方、高齢受験者・ナカタさんも、
なにかに引き寄せられるようにTACへと向かう。
高齢と既卒の影の谷を抜け、
自分と人生ロンダが結びあわされるはずの公務員試験を求めて。

76 :受験番号774:02/08/16 16:55 ID:TlR3dkEH
公務員試験では民法という専門科目が出ていた。それは日本の学歴社会を
象徴するような問題だといえよう。
その問題がアフリカの貧民街から発する汚らしい匂いに包まれた受験生たち
と戦うのだ。
実は、民法を見るのはこれが初めてではない。
群馬のある公衆浴場、いや浴場というより欲情あふれる場所と
言ったほうが正しいか。
民法はインテリジェンスあふれる、それでいて熱いリビドーの視線を私の体に
投げかけてきた。
民法ははにかんだ表情で私に言った。
「俺のヘルニア、もんでくれへんか?」
私はその通りにした。逆らえなかった。


77 :受験番号774:02/08/16 20:39 ID:NT+i41vh
>62,65
げんろんとうせいって こわいなぁ
                みつを

78 :受験番号774:02/08/16 20:55 ID:9Si9xME6
「ずいぶん長い志望動機だね」と私は世間話のつもりで彼女に声をかけてみた。
彼女は私を見ながら「スーカコ」と言った。とはいっても正確に「スーカコ」と発音したわけではなく、
ただ単に<スーカコ>というかたちに唇が動いたような気がしただけだった。
音はあいかわらずまったく聞こえなかった。
「実務のスー過去?」と私は彼女にたずねてみた。
彼女は不思議そうな目で私を見た。そして<スーカコ>と繰り返した。
私は、あきらめて<スーカコ>という唇の動きに相応する言葉を一所懸命探してみた。
「噴火口」とか「通学」とか「追加丼」とかそういった意味の無い言葉を次から次に
私はそっと発音してみたが、どれもこれも唇の形にぴったりとはそぐわなかった。
彼女はたしかに<スーカコ>と言ったのだという気がした。


79 :受験番号774:02/08/16 20:57 ID:BwbSIj7w
「志望動機はそれだけかね。」と面接官の田中省吾は冷たくあしらった。
田中省吾は所謂切れ者で、K省でも”カミソリの田中”と呼ばれていた。
ここでしばし、脱線することを容赦してもらたい。
というのは筆者としても着稿したときから思案しあぐねていたのだが、
時代考証についての解説である。
この平成10年代から30年代にかけて、日本はそれまでの経済成長から
すれば、異常とも言える不況に陥っていたのである。
・・・・以下略。
                司馬良太郎

80 :受験番号774:02/08/16 21:10 ID:2XPb4rtW
ただ小説からパクって単語入れ替えてるだけだろ

81 :受験番号774:02/08/16 21:28 ID:hogavTsI
>>80
でも、ツボを突くモノも多いよ。
それらしい文体から作り始めると、大変だし、
息抜き的なものだから、こんな感じでいいと思うけど。

82 :受験番号774:02/08/16 23:14 ID:4s+PeCkB
「わしも正直言って、つまらん煽りには本当に閉口した。なあ、じっとしておるときはじっと
しておるのがいいんだ」
彼は大きな音を立てて鼻をかみ、それを丸めて捨てた。
「流れというものが出てくるのを待つというのは辛いもんだ。しかしsageねばならんときには、
sageねばならん。そのあいだは死んだつもりでおればいいんだ」
「つまりこのスレはしばらくはsageたままでいたほうがいいということですか?」
と僕は訊いてみた。
「何?」
「つまりこのスレはしばらくはsageたままでいたほうがいいということですか?」
「そのとおり」と彼は言った。
「sageてこそ、浮かぶ瀬もあれ、ノモンハン」

83 :うるるん:02/08/17 10:40 ID:9q5QZx+9
「つまり、合格までLECにいるが、合格したらもうLECにいる必要はないので、
 Wセミナーに浮気するのは構わない、だからその時までウ問を解けということなのかな?」
「たぶんそういうことだったんだろうね。ガッシを解けとは考えられないもの」
「ユニークな発想ではあるけれど、その場合、祭事の2次論文は一発あぼーんだね」
彼は唇に優しい笑みを浮かべた。「そのとおりだ。一発あぼーんだ」


84 : :02/08/18 02:07 ID:PlpJGbjm
僕は国Uに補欠合格したり、地上合格者にに紛れ込む方法を考えたり
して時間を潰したものだった。もしそうすることができたらどんなに
いいだろうと思った。でも僕はそれを実現するために何かの努力を
したわけではなかった。結局のところ合格通知はもう僕の人生から
失われてしまった存在なのだ。・・・もう一生合格しないかもしれないと
思うようになったのもその頃だった。

85 :受験番号774:02/08/18 02:27 ID:qFJ2qnoT
一次試験の合格を知って、彼女はほっと息をついた。
でも彼女はこんなところで一体なにをしているのだろう?彼女はベッドの上から
身を起こし、ライトスタンドの光をつけた。しかし彼女は身動きをしなかった。
官庁訪問がはじまっていることさえ、気付かないようだ。

86 :受験番号774:02/08/18 15:24 ID:Eodn/pHI
このスレはこのままsagaっていくのか?
正直言って悲しいよ。

87 :受験番号774:02/08/18 15:33 ID:tiIRyOWA
>>86このスレはネタスレの中でも最もハイレベルでしょう。
まず村上春樹を知らなければならないし、
ギャグセンスもかなり上級のものを求められる。
思いつきでは歯が立たないので、本気で作ろうとしたら本腰を入れなければ
ならない。sagaるのもある程度仕方ないのでは?

88 :受験番号774:02/08/18 17:39 ID:o0DRuLgL
ちなみに村上春樹読んでいる人ってどのくらいいます?
読んでない人にとってはこのスレは訳分からんだろうなー。

89 :角川春樹:02/08/18 17:48 ID:K62Jtgx9
「LECは国U以外はボーダー予想しないんですか?」と僕は訊いてみた。
「しないね。何もしないんだ。何もしないから受講生も集まらない。だから
どんどんLECもどんどんさびれていく。4,5年前までは過去問学習が通用
してたから結構人気もあったんだけど、本試験が新傾向になってからは誰もLEC
で勉強を続けることに興味なんて持たなくなったのさ。ま、当然のことだけどな」
「ウ問はどうなったんですか?」
「ウ問じゃ足りないからもっと他の問題集に人気が移ったんだ。今でもウ問は大きな
書店に行けば幾つか棚に並んでるけど、たいしたもんじゃないよ。最近は過去問買う
にしてもみんなスー過去を買ってしまうんだ。だからウ問コーナーだけが売れ残って
立派になって、何も知らない人がウ問を手にする。未だにウ問を9巡すれば合格できる
って思ってる人がいるのはそういう訳なのさ。」

90 :受験番号774:02/08/18 18:00 ID:+AQOau7f
春樹もうすぐ新作でるってね。楽しみ。
二次受かってたらゆっくり読めるけど、多分そうはなるまい。
C日程に逝くか・・。

91 :受験番号774:02/08/19 00:48 ID:8L9o5wfJ
「何を読んでいるんだ」
「パスライン」
「どうだい」
「読むのはこれで3回目だが、読めば読むほど面白くなってくる」
「パスラインを3回読む奴となら話ができそうだ」


ノルウェイの森手元にないからなあ、すごいうろ覚え。
新作出るんだ、それは楽しみ。

92 :受験番号774:02/08/19 01:08 ID:1b18VaDh
春樹ではないがイチイチスレ立てるのはあれだからここでお願いする
手元にあった北方三国志で

「うまいな」
「劉備殿、語る気はあるか?」
「私は、国Iに合格したいのだよ」
「どういう意味だ?」
「世が乱れている。だから国Iに合格して、
  民を安んじたいと、かねてから思っていた」
「意味はわかるが、しかしどういうことだ?」
「国Iに、合格したい。国Iに合格して、
  日本をきちんと立て直したい」
「なるほどな。国Iに合格するのか」



「期するところがあって、Wセミの模試に臨んだ、
  と私は言った。あそこでC判定を取るか、途中退室になるかすれば、
  所詮はそこまでと言う思いだったのだ。B判定だった。
  君たちのおかげではあるが、B判定だった」
「しかし、国Iとは」
「私は、ひとりだ。学歴もなければ、学力もない。
  無からはじめることなのだ。無に帰しても、悔みはしない。
  自分の命を、使いたいように使うだけだ。嗤ってくれてもいい。
  私ひとりの夢だ。私の夢を押し潰すことは、誰にもできない」

劉備が、肉を食いはじめたので、関羽も思い出したように口を動かした。
酒で、それを呑みくだす。
「国Iだと」
張飛が喚くように言った。それ以上、言葉は出てこないようだ。

93 :受験番号774:02/08/19 01:18 ID:u1+WuQua
キルケゴール

94 :受験番号773:02/08/19 01:22 ID:UHVK70XV
ノルウェイの樹海さん降臨きぼんぬ。

95 :受験番号774:02/08/19 02:18 ID:g/igob4S

朝目を覚ますと僕はベッドの中で面接の結果のことを考えます。
つるりとした庁舎の外壁や緑色の絨毯、そして面接官の対応のことを。
あたたかいベッドの中でぼんやりとそんなことを考えるのは、まるで春先の樹海で
昼寝をするフカフカの子羊のようにとても気持ちの良いものです。
面接の結果を待つ間、僕はいつものように歯を磨き、ひげを剃り、スパゲティカルボナーラ
を作って過ごしています。
ときどきひどく寂しくなることはあるにせよ、僕はおおむね元気に暮らしています。
そして、君と一緒に面接に受かることが出来ていたらどんなに素敵なことだろうかとも
考えます。
もう少しで結果も出ますが、そのときにはまた君に手紙を書こうと思います。さようなら。





96 :一反萌:02/08/19 02:53 ID:pk6bO4Os
僕はウ問が改訂している間に何度か軽い浮気をしたことがあった。
でもそれは深刻なものではなかったし、長くも続かなかった。
僕はスー過去といった他の問題集は一巡かニ巡しかしなかった。多くてせいぜい三巡だった。
正直言って、僕には自分が浮気をしているという明確な自覚するなかった。
僕が求めていたのは「他のメジャーな問題集をする」という行為そのものだったし、
周りのライバル達もまた同じ様なものを求めていたのだと思う。
僕はそれ以上の深入りは避けたし、そのためには慎重に問題集を選んだ。
僕はその時、スー過去やガッツに挑戦することによって何かを試してみたかったのだろう。
自分は突撃隊の用にではなく他の問題集でも答えを見出せるのか、そういうことを。


97 :一反萌:02/08/19 02:54 ID:pk6bO4Os
「なあ、わかっただろう」と助役は言った。
「公務員試験にはそれなりのやり方というものがあるんだ。
通信講座だけの勉強なんかしてたら、100年経っても採用内定にはいかない。
合格するためには幸運だって必要だし、頭だって良くなくちゃならない。
でもそれだけじゃ足りないんだ。まず過去問が必要だ。
十分な過去問がなければ何もできやしない。
しかしそれよりももっと必要なのはコネを持っていることなんだよ。
コネを持ってなければ、他の全部が揃っていたって、まずどの自治体にも合格できない。」

98 :受験番号774:02/08/19 03:06 ID:CIzaxibG
「私ね、この前人事院面接の時、面接官の前で裸になっちゃったの。全部脱いでじっくり
みせてあげたの。ヨガみたいにやって。はい、これオッパイよ、これオマンコよって」と
緑は言った。

99 :受験番号774:02/08/19 03:52 ID:g/igob4S
>>98
「世界中のジャングルの虎がみんな溶けてバターになってしまうくらいワロタ」

100 :受験番号774:02/08/19 09:51 ID:wpC2IC0G
もう一通は思い出したくもない市役所から来た読みたくもない手紙だった。

101 :受験番号774:02/08/19 18:23 ID:g/igob4S
「もう私たちは会わないほうがいいだろうと思います。」と彼女は書いていた。
「私はたぶん近いうちに地球人を採用することになると思うから。」
ドアの閉まる音が聞こえる。
でーたフソクノタメ、カイトウフカノウ。トリケシきいヲオシテクダサイ。
画面が白くなる。
いつまでこんなことが続くのだろう?と僕は思った。僕はもう二十七だ。
いつまでこれが続くのだ?


102 :受験番号774:02/08/19 18:28 ID:9g27TfS3
>>54

う、うまいなぁ・・・
感心するよ。マジで。

103 :54:02/08/19 18:30 ID:itAJT/3r
>102
サンクス。
でもKK行きたい罠。

104 :ノルウェイの樹海:02/08/19 19:06 ID:VCZdA+qy
「レック受講生のみなさまへ」
と予備校からのDMに書いてあった。手紙は予備校から直接送られてきた。
手紙をもらった事は迷惑なんかではないし、正直言ってとてもうれしかった。
「今年の公務員試験へのねぎらい」のようなものがその手紙に書いてあった。
そこまで読んでから僕は部屋の窓をあけ、上着を脱ぎ、ベッドに腰をかけた。
近所の樹海からホオホオというハトの声が聞こえてきた。風がカーテンを揺らせた。
僕は予備校の送ってきた手紙を手にしたまま、とりとめのない思いに身をゆだねていた。
その最初の何行かを読んだだけで、僕のまわりの現実の世界がすうっと色を失って行く
ように感じられた。僕は目を閉じ、長い時間をかけて気持ちを1つにまとめた。
そして深呼吸をしてから読みなおした。

「レック幹部職員募集のおしらせ」

と予備校の手紙につづられていた。


105 :受験番号774:02/08/19 22:25 ID:Y7Odjw+S
あなたのせいじゃない、と彼女は言った。そして何度も首を振った。
あなたは悪くなんかないのよ、精いっぱいやったじゃない。
 違う、と僕は言う。スーパー過去問ゼミ、ウォーク問、受験ジャーナル、速読英単語。
違うんだ。僕は何ひとつ出来なかった。指一本動かせなかった。でも、やろうと思えばできたんだ。
 人にできることはとても限られたことなのよ、と彼女は言う。
 そうかもしれない、と僕は言う、でも何ひとつ終わっちゃいない、いつまでもきっと同じなんだ。
判断推理、数的処理、英語、時事・・・民法、行政法、憲法、社会学、行政学、政治学、そして経済・・・
 終わったのよ、何もかも、と彼女は言う。

106 :受験番号774:02/08/19 22:33 ID:Y7Odjw+S
祝ノルウェイの樹海さん降臨

107 :一反萌:02/08/19 23:03 ID:lKssr1V8
26を過ぎた頃には僕はふとこう思った。
僕はあるいはもう二度とまともな職業につくことは
できないのかもしれないと。
僕は公務員試験に落ちすぎた。
でもそれは本当は不合格でさえなかったのかもしれない。
それは不合格と言うよりは,むしろ僕自身の持つ本来的な
傾向のようなものであったもかもしれない。
そう思うと、僕はひどく暗い気持ちになった。

108 :受験番号774:02/08/20 09:52 ID:E8wiB72W
僕は自分の両手を眺めた。僕の手のひらにもやはり
不合格の臭いがしみついていた。どれだけ洗っても
それは落ちないんだ、五反田君は言った。
ねぇ、人事院、これが君の世界の繋げ方なのか?
僕は終わることのない不合格によって世界に結び付け
られているのか?僕はこれ以上何を失おうとしているんだ?
君が言ったように僕はもう幸せになることはできないかもしれない。
それはそれでかまわないよ。
でもこれはあまりにもひどすぎる。

109 :一反萌:02/08/20 13:29 ID:R/GROsRn


公務員試験には優れた点が二つある。まず学歴が必要ないことと、
それから厳しい年齢制限がないことだ。
放って置いても人は進学するし、年を取る。そういうものだ。

110 :受験番号774:02/08/20 14:12 ID:wFFmfFX4
春樹風の文章に「あぼ〜ん」って言葉はあんぱんと牛乳のように合う。

111 :受験番号774:02/08/20 14:17 ID:zGCdIv18
初めて見たけどこのスレおもろいかも
俺文章力怪しいから書きませんが
でもたまにノゾいてみます

112 :受験番号774:02/08/20 14:57 ID:VqLVsDTq
このスレ見て、久しぶりに『ノルウェイの森』が読みたくなった。

113 :受験番号774:02/08/20 15:37 ID:HOpW02Sj
ねえ、知ってる?国家U試験合格者の中で日本大学出身って私だけだったのよ。
私一度合格者の出身校を全部調べてみたの。みんないったいどんなところを
出てるんだろうって。すごかったわねえ、慶應法学部、早稲田政経、一橋商学部
大阪大学文学部・・・・もうずうっとそんなのばかりよ。

114 :受験番号774:02/08/20 18:10 ID:C8BKCKZI
>113続編
一人だけ帝京大法っていう子がいてね、私その子とちょっと仲良くなってみたの。
良い子だったわよ。家に遊びにいらっしゃいよ、遠くて悪いけどっていうから
いいわよって行ってみたの。仰天しちゃったわね。なにしろ聖蹟桜ヶ丘から
十五分かかるの。(後略)

115 :受験番号774:02/08/20 18:19 ID:C8BKCKZI
新作期待age

116 :受験番号774:02/08/21 19:37 ID:KbgWv07E
公務員試験。
実に馬鹿げた制度だ。市役所の窓口をするのに、はたして、あの難問を解く能力は必要だろうか。
やれやれ。


117 :受験番号774:02/08/21 21:20 ID:1kShmaKj
期待をするから失望が生じるのだ

118 :受験番号774:02/08/21 21:23 ID:E/HoXR32
「そんなに最終合格余ってるの?」
「僕の最終合格を少しあげて、その中で君内定をとらせてあげたいくらいのものだよ」

119 :受験番号774:02/08/21 21:24 ID:E/HoXR32
↑(118)
×君内定
○君に内定

120 :受験番号774:02/08/21 21:36 ID:JydF3+xT
男:「なにをそんなにしょげてる?」
女:「わたし見たの・・・。面接官のおじさん達に日本の行く末を見たの。」
男:「それで?」
女:「国債の格付けがどうのこうのマスコミは言ってるけど、
   そんなの問題じゃないわ。日本は崩壊しない。」
男:「へーそりゃいいことだ。」
女:「わかってないわね。崩壊しない代わりにアメリカという国に
   融解していくのよ。それもゆっくりとしずかに。
   トーストに塗ったバターみたいにね」

121 :120:02/08/21 21:50 ID:JydF3+xT
おわびっす。このスレ、村上春樹テイストでっていうことですよね。
おいら村上龍テイストでした。村上違い。逝ってきます。

122 :受験番号774:02/08/22 10:50 ID:YHD2DQla

「これいい問題集ね」と少し後でユキは言った。「なんて言うの?」
「ウォーク問」と僕は言った。「中古の古い時代のウォーク問。
 わざわざ口に出して褒めてくれる人は世間にはあまりいないけど」

123 :受験番号774:02/08/22 10:59 ID:YHD2DQla
「しょっちゅうこういう事はあるの?」
「内定を放り出して地上にいっちゃうってこと?
しょっちゅうよ。あの人たち、自分の労働環境やステータスのことで
すぐ頭がいっぱいになっちゃうの。悪気はないんだけど。そういう人たちなの。
要するに自分のことしか考えてないの。私が内定出したってこと忘れちゃうの。
読みもしない図書館の本を借りてくるようなものなの。
取れるものは取っておく、ただそれだけのことなのよ、彼らにとっては。
それで、内定を蹴ってふっと市役所とか地上とかに言ってしまうの。
国税が本命だったら、そのことしか頭になくなっちゃうわけ。
もちろん後で内定辞退の電話をくれるけど、同じようにまた内定をハシゴして
繰り返すの。気まぐれで『第1志望です』なんて言っておいて、内定もらったのはいいけど
それでも毎日彼らは官庁訪問を繰り返して、また内定を取って、また内定を蹴って・・・。
でももうあきらめてる。今度だって、『ここで一生働きたいんです』なんて言ってるけど、
あてになんかならないわよ。内定辞退の電話がいつかかってくるかわかったもんじゃない」

124 :受験番号774:02/08/22 11:13 ID:YHD2DQla
「あのですね」と彼は言った。「私ら、忙しいんですよ。それに真剣なんです。
早くこれかたづけてしまいたいんです。私らだって好きで圧迫面接やってるわけじゃ
ないです。できることなら夕方の6時には家に帰って、家族と一緒にゆっくりと
飯を食べたい。私らあんたに別に恨みもないし、含むところもない。
あんたがどうして公務員になりたいのかそれを教えてくれたら、それ以上
何も要求しない。やましいことがなかったら教えてまずいことなどないでしょう?
それとも何かやましいところがあるから言えないの?」
僕はテーブルの上の面接カードをじっと眺めていた。30秒ばかり誰も何も言わなかった。
「筋金入りなんだ」と面接官が言った。

125 :受験番号774:02/08/22 11:14 ID:YHD2DQla
 受験生は志望動機や学生時代に得たものなどを
その場で創作しているみたいに難しい顔つきで面接官の僕を睨んでいた。
一体どんな志望動機を編み出そうとしているのだろうと僕は思った。
きっとわけのわからない言葉をつかった暗い動機なのだろう。
「概念としての国家公務員は国民に遣え公益のために働く存在です。
民間の私的利潤追求は資本主義において美徳ですが現代人の抱え持つ
幸福感や価値観にそぐわない部分も多くあると思います」
「学生時代サークルの幹部として運営に携わっていました。
そういう場で起こる問題や人間関係のもめごとを解決しながら、
合意形成力や派閥間調整といった能力を身につけました」
 僕はそういう志望動機やなんやかんやを片っ端から添削していきたかった。
「概念としての国家公務員」ってなんだ?「現代人の抱え持つ幸福感」ってなんだ?
「サークルの幹部」って何人いるんだ?「合意形成力」?「派閥間調整」?
政治家にでもなった方がいいんじゃないのか?
でもさすがに途中で馬鹿馬鹿しくなってやめた。

126 :受験番号774:02/08/22 11:26 ID:ot76CEMh
「楽しかった?」とハツミさんが僕に訊いた。
「官庁訪問のことですか?」
「そんな何やかやが」
「べつに楽しくはないです」と僕は言った。
「ただやるだけです。そんな風に官庁訪問したってとくに何か楽しいことがあるわけじゃないです」
「じゃあ何故そんなことするの?」
「俺が誘うからだよ」と永沢さんが言った。
「私、ワタナベ君に質問しているのよ」とハツミさんはきっぱりと言った。
「どうしてそんなことするの?」
「ときどきすごく官庁訪問したくなるんです」僕は言った。
「行きたい官庁があるのなら、そこに行って面接受けるわけにはいかないの?」
とハツミさんは少し考えてから言った。
「複雑な事情があるんです」
ハツミさんはため息をついた。

「あのね、ワタナベ君、どんな事情があるかは知らないけれど、
 そういう種類のことはあなたには向いてないし、ふさわしくないと思うんだけれど、
 どうかしら?」とハツミさんは言った。彼女はテーブルの上に手を置いて、じっと僕の顔を見ていた。
「そうですね」と僕は言った。「自分でもときどきそう思います」
「じゃあ、どうしてやめないの?」
「ときどき保険が欲しくなるんです」と僕は正直に言った。
「そういう保険のようなものがないと、ときどきたまらなく淋しくなるんです」
「要約するとこういうことだと思うんだ」永沢さんが口をはさんだ。
「ワタナベには行きたい官庁があるんだけれども、事情があって行けない。
 だから内内定は内内定とわりきって他で面接受けるわけだよ。
 それでかまわないじゃないか。話としてはまともだよ。
 部屋にこもってずっと2ちゃんねるやってるわけにもいかないだろう?」

127 :受験番号774:02/08/22 14:53 ID:9QrOS1L/
学生時代の僕の部屋の横にも永沢さんみたいな人がいて欲しかった。
そうすれば僕の人生変わっていたかも。
でもそんな僕には永沢さんは見向きもしてくれなかっただろうから結局あぼーん。

128 :受験番号774:02/08/22 19:49 ID:133SlnPJ
永沢さんと聞くとちびまるこちゃんの意地悪な永沢を思い出す。
ワタナベくんもたしか渡辺トオルという名前だったからあのデブを思い出す。

129 :受験番号774:02/08/23 00:55 ID:NAbm8aWt
126は久々にヒット作かな(w
永沢さんはやはりタダモノじゃないよな。
「面接も集団討論も女口説くのと変わらない」とか言ってんだもんよ(w

130 :受験番号774:02/08/23 11:06 ID:vp3cyZv7
「面接は嫌いですか?」
「好きも嫌いも、ただ受けるだけですからね」
 面接官は笑った。「好きも嫌いもないなんてことはないでしょう。大体において
面接をやったことのある人間は面接が嫌いなものです。決まってるんですよ。
正直に言っていいですよ。正直な意見が聞きたい」
「好きじゃないですね、正直言って」と僕は正直に言った。
「どうしてですか?」
「何をとっても馬鹿げてるように感じられるんです」と僕は言った。「大げさな志望動機とか
大学時代得たものとかを書かなくちゃいけない面接カードとか、偉そうな面接官の乾いた笑いとか
キラリと光る眼鏡とか、何かあればすぐにメモする細かさだとか
椅子の座り方ひとつにも理由を見つけなくちゃ気が済まないところとか、そういうのが
ひとつひとつ気に入らないんです」
「椅子の座り方?」と面接官は不思議そうな顔つきで聞き返した。
「ただの言い掛かりです。意味ないです。ただ面接に付随する何もかもが気にさわるというだけです。
椅子の座り方のことは冗談です」と僕は言った。
 面接官はしばらく空虚な目で僕を見ていた。
「椅子の座り方に関しては冗談にはなりませんよ?」と彼はニヤリと釘をさした。

131 :受験番号774:02/08/26 22:20 ID:kfnylipC
やれやれ
あげるとするか

132 :受験番号774:02/08/26 23:17 ID:hqb2qePE
「やれやれ、あげるとするか」
「やれやれ、sageるとするか」
「ちがうぞ、今のはageると逝ったんだ」
「ちがうぞ、今のはあgると言ったんだ」
「字が違うじゃないか」
「ぢが違うじゃないか」
私はため息をついた。何を言ったところで厨房には通用しないのだ。

133 :受験番号774:02/08/28 00:41 ID:KkClUaYg
好むと好まざるとにかかわらず僕らは公務員試験を受ける。
「公務員試験を受けてどうするの?」って君は聞くけど
そもそも公務員試験に意味なんてありはしない。
ただそこに存在しているだけなんだ。

134 :受験番号774:02/08/28 00:59 ID:+037GNBM
公務員試験のレゾンデートルは、無ということですね?

135 : :02/08/28 01:01 ID:abIPhM9A
あるいはあるかもしれない。

136 :受験番号774:02/08/28 10:16 ID:PjHUKjzY
官庁訪問の特徴はいろんな物事がぐしゃぐしゃに混乱して
身動きが取れなくなってしまうことなんです。わかります?
いろんな人が出てきて、そのそれぞれにそれぞれの事情と理由と言い分があって、
誰もがそれなりの志望動機と内々定を追求しているわけです。
そしてそのおかげでたいていの人がにっちもさっちも行かなくなっちゃうんです。
そりゃそうですよね。
みんなの志望動機がとおって、みんな内々定が取れるということは
原理的にありえないですからね、だからどうしようもないカオスがやってくるわけです。
それでどうなると思います?
これがまた実に簡単な話で、最後に人事院が出てくるんです。
そして交通整理するんです。
おまえあっち行け、おまえこっち来い、おまえあれと一緒になれ、
おまえそこでしばらくじっとしてろという風に。フィクサーみたいなもんですね。
そしてすべてはぴたっと解決します。

137 :受験番号774:02/08/28 10:51 ID:SE+gXC2G
私の個人的感情を言えば、県庁というのはなかなか素敵な職場のようですね。
あなたがそこに心を惹かれるというのは手紙を読んでいてもよくわかります。
そして○○省に同時に心を惹かれるというのもよくわかります。
そんなことは罪でもなんでもありません。
このだだっ広い世界にはよくあることです。
天気のよい日に美しい湖にボートを浮かべて、空もきれいだし湖も美しいと言うのと同じです。
そんな風に悩むのはやめなさい。
放っておいても物事は流れるべき方向に流れるし、
どれだけベストを尽くしても人は傷つくときは傷つくのです。

もちろん私はあなたの第一志望だった××省に内定できなかったことは残念に思います。
しかし結局のところ何が良かったなんて誰にわかるというのですか?
だからあなたは誰にも遠慮なんかしないで、
幸せになれると思ったらその機会をつかまえて幸せになりなさい。
私は経験的に思うのだけれど、
そういう機会は人生に二回か三回しかないし、それを逃すと一生悔やみますよ。

138 :受験番号774:02/08/28 21:05 ID:pe3XqGd/
「途中で何か差し入れに来るでしょう?」
「あのまずくて干からびたサンドイッチのこと?あんなもの飢え死にしかけた馬だって残すわよ。
私ね、せっかく官庁訪問で東京に来たんだから、赤坂あたりで食事がしたかったの」
「そんなこと言ってると公務員に向いてないと思われますよ」
「いいわよ、どうせ私年寄りだもの」とレイコさんは言った。
次の面接まで待たされる間、彼女は受験生控え室にいる若手の省員を珍しそうにじっと眺めていた。
「4年も続けて受けると人事課の担当者も替わっているものですか?」
「ねえワタナベ君。私が今どんな気持ちかわかんないでしょう?」
「わかりませんね」
「怖くって怖くって気が狂いそうなのよ。どうしたら内々定もらえるかわかんないのよ。
4年も続けておんなじ官庁で面接して」とレイコさんは言った。


139 :受験番号774:02/08/28 22:07 ID:Gu6eRb6c
これは不合格通知です。
ひどくありふれた呼び名だと思うけれど、それ以外にうまい言葉が思いつけないのです。
激しくて、物静かで、哀しい、100パーセントの不合格通知です。

140 :受験番号774:02/08/28 22:18 ID:Yi1yalMv
「夏なのにどうして日焼けもしてないの?」
「2週間くらいずっと官庁訪問してたんだよ。あちこち。
長袖のシャツに長袖のリクルートスーツを着て。だから日焼けしないんだ」
「どんなところ?」
「財務省から農林水産省をぐるっとまわってね、人事院まで行った」
「一人で?」
「そうだよ。就職活動ってそういうもんだよ」と僕は言った。
「ところどころで道づれができるってことはあるけれどね」
「ロマンスは生まれたりするのかしら?待合室でふと女の子と知り合ったりして」
「ロマンス?」と僕はびっくりして言った。
「あのね、やはり君は何か思い違いをしていると思うね。
試験のために何ヶ月も家にこもって勉強ばっかりしてきた青白い人間が
いったいどこでどうやってロマンスなんてものにめぐりあえるんだよ?」
「毎年そんな風に官庁訪問するの?」
「そうだね。4年目だしね」
「公務員試験が好きなの?」と彼女は頬杖をついて言った。
「一人で勉強して、一人でごはん食べて、
予備校では一人だけでぽつんとテレビの前に座っているのが好きなの?」
「孤独が好きな人間なんていないさ。無理に友達を作らないだけだよ。
そんなことしたって自分だけ落ちて後でがっかりするだけだもの」と僕は言った。
彼女はサングラスのつるを口にくわえ、もそもそした声で
「『孤独が好きな人間なんていない。自分だけ落ちて失望するのが嫌なだけだ』」
と言った。
「もしあなたが合格体験記を書くことになったらそのときはその科白使えるわよ」
「ありがとう」と僕は言った。


141 : 受験番号774 :02/08/31 19:37 ID:f3HoE8NG
「ねえ、あなたは官庁訪問をやったことある?」と女が聞いた。
僕はちょっとびっくりして女の顔に目をやった。それからもう一度
受験ジャーナルに視線を戻した。「いや、ないですね」
「一度も?」
「ええ、一度もないです」
「嫌いなの?」
「面倒なんですよ。合説に行ったり、一緒に質問したり、嘘の志望動機を作ったり、
そんなことがね。別にU種が嫌いってわけじゃない。面倒なだけです」
「昔、公務員を目指してたの」彼女は言った。「法学部の頃よ。父親に頼んで
口利きしてもらったの。私は一人っ子だったし、無口で友達もいなかったから、
マターリな仕事が欲しかったのよ。あなた予備校は行ってる?」
「L●Cに行ってます」
「L●Cって素敵?」
「さあ、どうかな、もう七年も受かってないんですよ」

142 :受験番号774:02/09/01 01:44 ID:5lfqHvFU
「あなたは合否に対して恐怖を感じるということはないんですか?」と僕は訊いてみた。
「あのね、俺はそれほど馬鹿じゃないよ」と永沢さんは言った。「もちろん合否に対し
て恐怖を感じることはある。そんなのあたりまえじゃないか。ただ俺はそういうのを前
提条件としては認めない。自分の力を百パーセント発揮してやれるところまでやる。欲
しい官庁の内々定はとるし、欲しくない内々定は蹴る。そうやって生きていく。駄目だっ
たら駄目になったところでまた考える。不公平な官庁訪問というのは逆に考えれば下位
合格でも内々定さえ取れれば上位合格のやつらに勝てるということでもある」
「身勝手な話みたいだけれど」
「でもね、俺は空を見上げて果物が落ちてくるのを待っているわけじゃないぜ。俺は俺
なりにずいぶん努力している。お前の十倍くらい努力している」
「そうでしょうね」と僕は認めた。
「だからね、ときどき俺は世間を見まわして本当にうんざりするんだ。どうしてこいつ
らは努力というものをしないんだろう、努力もせずに合否の心配ばかりしてるんだろうってね」


143 :受験番号774:02/09/01 01:48 ID:5lfqHvFU
「そうそう。このあいだの試験の発表あったよ」と永沢さんが言った。
「国一の試験?」
「そう、正式には国家公務員採用一種試験っていうんだけどね、アホみ
たいだろ?」
「おめでとう」と僕は言って左手をさしだして握手した。
「ありがとう」
「まあ当然でしょうけれどね」
「まあ当然だけどな」と永沢さんは笑った。「しかしまあちゃんと決ま
るってのはいいことだよ、とにかく」
「外国に行くんですか、入省したら?」
「いや最初は本省勤務だね。それから海外留学で外国にやられる」


144 :受験番号774:02/09/01 01:51 ID:5lfqHvFU
永沢さんは本省勤務となり、寮を出て、公務員宿舎に引っ越すことになっていた。
「まあ当分会うこともないと思うけど、元気でな」と別れ際に彼は言った。「でも
前にいつか言ったように、お前も俺と同じ省に入ってひょっと俺の部下になりそう
な気がするんだ」
「楽しみにしてますよ」と僕は言った。
「ま、がんばれよ。いろいろありそうだけれど、お前も相当に頑固だからなんとか
うまくやれると思うよ。ひとつ忠告していいかな、俺から」
「いいですよ」
「自分に同情するな」と彼は言った。「自分に同情するのは下劣な人間のやることだ」
「覚えておきましょう」と僕は言った。そして我々は握手して別れた。彼は新しい
世界へ、僕は公務員試験に向けた孤独な戦いへと戻っていった。


145 :受験番号774:02/09/01 01:52 ID:5lfqHvFU
 僕は試験の手ごたえは十分だったし、論文もしっかりと書けていた。唯一の問題は面接だったが、これもうまくこなした。
合格は間違いない、と思っていた。
 しかし、僕が脆弱な自信の上に築きあげた幻想の城は人事院の前に張り出された掲示板に自分の番号がなかったことによっ
てあっという間に崩れ落ちてしまった。そしてそのあとには無感覚なのっぺりとした平面が残っているだけだった。


146 :受験番号774:02/09/01 01:53 ID:5lfqHvFU
永沢さんは僕に手紙を書いてきた。「おまえの不合格によって何かが消えてしまったし、
それはたまらなく哀しく辛いことだ。この僕にとってさえも」僕はその手紙を破り捨て、
もう二度と彼とは連絡を取らなかった。

147 :受験番号774:02/09/01 01:55 ID:5lfqHvFU
九月は、公務員試験が全部不合格になってしまった僕にとっては淋しすぎる季節だった。
九月にはまわりの人々はみんな幸せそうに見えた。人々は、有名な企業、省庁、県、市役所
などの内定を持っていて、明るい日だまりの中でこれからの人生の展望についておしゃべり
をしたり、キャッチボールをしたり、恋をしたりしていた。でも、僕は完全に一人ぼっち
だった。直子も緑も永沢さんも、誰もがみんな僕の立っている場所から離れていってしまっ
た。あの突撃隊でさえ、内定を持っているのだ。僕はそんなやるせない孤独の中で九月を送った。

148 :受験番号774:02/09/01 01:57 ID:5lfqHvFU
何度か緑に話しかけてみたが、返ってくる返事はいつも同じだった。
まだどこにも決まっていないのに、そんなのんきなことしてていいの?
わたし、あなたの邪魔はしたくないから、今話したくないのと彼女は
言ったし、その口調から彼女が本気でそう言っていることがわかった。
彼女はだいたいいつも眼鏡の女の子といたし、そうでないときは背の高
くて髪の長い男と一緒にいた。やけに足の長い男で、いつも白いバス
ケットボール・シューズをはいていた。

149 :受験番号774:02/09/01 01:58 ID:5lfqHvFU
秋の香りはあらゆる地表に充ちていた。部屋の中にもやはりその秋の香りは充ちていた。
しかし今、それが僕に連想させるのは腐臭だけだった。僕はカーテンを閉めきった部屋
の中で秋を激しく憎んだ。僕は公務員試験の不合格が僕にもたらしたものを憎み、それ
が僕の体の奥にひきおこす鈍い疼きのようなものを憎んだ。生まれてこのかた、これほ
どまで強く何かを憎んだのははじめてだった。
僕は壁にもたれてぼんやりと天井を眺め、腹が減るとそのへんにあるものをかじり、水
を飲み、哀しくなるとウィスキーを飲んで眠った。風呂にも入らず、髭も剃らなかった。
そんな風にして九月を過ごした。


150 :受験番号774:02/09/01 01:59 ID:5lfqHvFU
意識がひどく弛緩して、暗黒植物の根のようにふやけていた。こんな風にし
てちゃいけないな、と僕は思った。いつまでもこんなことしてちゃいけない、
なんとかしなきゃ。そして僕は「自分に同情するな」という永沢さんの言葉を
突然思い出した。「自分に同情するのは下劣な人間のやることだ」
やれやれ永沢さん、あなたは立派ですよ、と僕は思った。そしてため息をつい
て立ち上がった。


151 :受験番号774:02/09/01 02:13 ID:5lfqHvFU
おいキヅキ、と僕は思った。お前とちがって俺はもう一度公務員試験を受け
ると決めたし、それも合格すると誓ったんだ。お前だってきっと辛かっただ
ろうけど、俺だって辛いんだ。本当だよ。これというのもお前が、直子を残
して、モナーパンフレットを握り締めて樹海に行っちまったからなんだぜ。でも、
、俺は彼女を見捨てないよ。何故なら俺は彼女のことが好きだし、ここで試験を
あきらめたら、俺はこの先、彼女を手に入れるどころか、俺もモナー樹海パンフ
レットを握り締めなくてはならないからだ。今よりももっと努力する。そして
合格する。そうしなくてはならないからだ。俺もできればもう試験なんてもう受
けたくないと思っていた。でも今はそうは思わない。俺はもう厨房ではないんだ
よ。責任というものを感じるんだ。なあキヅキ、俺はお前と一緒にいた頃の俺じゃ
ないんだよ。俺はもう既卒になってしまたんだよ。そして生きつづけるための代
償をきちっと払わなきゃならないんだよ。

152 :受験番号774:02/09/01 02:16 ID:5lfqHvFU
以上、連作でした。

153 :受験番号773:02/09/01 02:46 ID:ih9bZ1UA
>>152
おつかれサン。結構面白かったよ。
しかし、やっぱ永沢さんは偉大だよなぁ(w

154 :受験番号774:02/09/02 00:09 ID:fQM5oqqx
彼らの求めた内々定の多くは既に失われてしまっていた。もうそこから進むこと
もできず、戻ることもできない暗い樹海の奥に永遠に………。
 限りない不合格と合格を描く今いちばん激しい100パーセントの公務員試験版スレッド。


155 :受験番号774:02/09/03 21:19 ID:8jpAzZd6
やれやれ
あげるとするか

156 :受験番号774:02/09/09 23:31 ID:YOS0WxlK
やれやれ
さげるとするか

157 :受験番号774:02/09/10 02:31 ID:lDD/Xbdu
9月12日新作発売です。国U発表の翌日です。

158 : :02/09/10 07:56 ID:23mjBUw/
やれやれ、ネタ作りのために買うとするか。

159 :受験番号774:02/09/11 15:30 ID:w+RM3/Lj
新作発表。とても素敵な響きだ。

160 :受験番号774:02/09/11 16:22 ID:/rZWHWYH
「永沢さんはどんな科目が好きなんですか?」と僕は訊ねてみた。
「政治学、経済史、国際関係、社会学」と彼は即座に答えた。
「あまり実用性のある科目とは言えないですね」
「だから勉強するのさ。他人と同じものを勉強していれば他人と同じ考え方しかできなくなる。
 そんなものは田舎者、俗物の世界だ。まともな人間はそんなはずかしいことはしない。なあ知ってるか、ワタナベ?
 このLECで少しでもまともなのは俺とお前だけだぞ。あとはみんな紙屑みたいなもんだ」


161 :受験番号774:02/09/12 12:05 ID:iw+Q8+pi
「ねえ、ワタナベ君、海辺のカフカ、買う?」緑は言った。
「何、それ?海辺のカフカって?」
「あら、あなた、知らないの?村上春樹の新作の小説よ。」
「ふーん。」
「私は、これから、買いに行くわ。ずっと、勉強しててお金ないから、上下で
 3200円はキツイけど、もう、地上の採用決まったから。これから、バイ
 トでもしながら、のんびり読書三昧といくわ。」
「そうか。僕は、国Uしか受かってないし、まだ、採用面接の予定すらないか
 らね。市役所の勉強もしなきゃならないし。」
「そうだったの。何か、余計なこと言っちゃってごめんなさいね。私、あなた
 も、もうどっかの官庁で内定貰ってるんだと思ってたの。」
内定・・・。果たして、僕に、そんなものが取れるのだろうか。今の僕には、内定なんて、
そんな立派なもの、似つかわしくない気がした。内定なんて、100年かかっても、取れ
ないような気がしていた。
「あなたのこと、応援してるわ。元気出してよ。」緑は、そう言うと、本屋へと走りさっていった。


162 :受験番号774:02/09/12 14:47 ID:nQ5Egirr
>161
緑の実家は本屋だがな。

163 :受験番号774:02/09/12 15:48 ID:iw+Q8+pi
>162
おっ、そうだった・・・。
度忘れしてた。
でも、小林書店は、畳まれたんだよね。
緑が仏壇の前で裸になって、お父さんの位牌におっぱいやらおまんこやら見せた後で。

164 :受験番号774:02/09/12 21:27 ID:zBdBcmTP
2ちゃんねるの公務員試験版を覗いてみると、様々な思いが綴られていた。
そこには、不安があり、諦めがあり、悲しみがあり、鬱があり、喜びがあり、
自慢があり、誹謗があり、中傷があった。クリックしたスレッドが画面に立
ち上がってくると、言葉はやわらかな散弾となって、僕の裸の腕にめりこん
だ。そしてそのあとに微かな痛みだけが残った。

165 :受験番号774:02/09/12 21:28 ID:zBdBcmTP
公務員試験についてそんなふうに感じたのは久しぶりだった。
長く現職をやっているあいだに、僕は公務員試験が持つ奇妙
な生々しさのことをすっかり忘れてしまっていた。合格した
当時の喜びの感触さえ、人は忘れてしまうものなのだ。肌に
めり込んだ老いが、試験勉強の犠牲故にほとんど妄想といっ
ていいほど膨らんだ期待と苦労して合格したわりに大したこ
とのない現実とのギャップを感じた時のあの冷ややかささえ、
みんな忘れてさせてしまう。

166 :受験番号774:02/09/12 21:29 ID:vl6Jsju2
>>4が悲惨です


167 :受験番号774:02/09/12 21:31 ID:zBdBcmTP
僕はそんな公務員試験について‐今はどんどん難易度が高くなっ
てしまって、ますます公務員になった後の失望が大きくなるであ
ろうあの公務員試験について‐カキコしている人たちに説明しよ
うと思ったが、結局はあきらめた。彼らはまだ受験生‐或いは合格
の喜びに溢れ、将来の希望に胸を膨らませている内定者‐で、公務
員に過大な希望を抱いていた。昇進の限界、同じ頃に民間に勤めた
人間との収入の格差、住居のあからさまな違いを目の当たりにした
経験のない人間に向かって、失望を説明するのは不可能だ。僕はの
びをして、首をぐるぐると回した。昨夜遅くまで一人でウィスキー
を飲んでいたせいで頭の芯にかすかなしこりのようなものが残って
いた。

168 :受験番号774:02/09/12 21:34 ID:k29PIh1T
海辺のカフカを読もう!おもしろいぜ!

169 :受験番号774:02/09/12 23:16 ID:/HmlSGZ3
「君はこれから世界で一番タフな公務員試験受験生にならなくちゃいけないんだ。
なにがあろうとさ。そうする以外に高齢者である君が内定を貰う道はないんだからね。」

170 :受験番号774:02/09/13 13:35 ID:IOHvC9df
新作では、まるでこのスレのように、やれやれ、が連発されている模様である。


171 :受験番号774:02/09/17 22:40 ID:bRi0ybOd
やれやれageるとするか

172 :受験番号774:02/09/17 22:41 ID:L0xkS5aq
アゲ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!!

173 :受験番号774:02/09/17 22:45 ID:bRi0ybOd
3月になり卒業を間近に控えたのだが、
無い内定だった僕は、電話ボックスから僕は人事院に電話した。
「あなたはどこにいるの?」
「僕はどこにいるのでしょう・・・?」

174 :受験番号774:02/09/17 23:39 ID:Q9T/pxhQ
「ワタナベ君ってよく見るとけっこう面白い顔してるのね」と緑は言った。
「そうかな」と僕は少し傷ついて言った。
「私って面食いの方なんだけど、あなたの顔って、ほら、よく見てると
 だんだんまあこの人でもいいやって気がしてくるのよね」


ワタナベってどんな顔なんかな?
なんか漏れに似てそうだ・・・

175 :一反萌:02/09/19 03:29 ID:Qyh7/AbW
いつものように妻と朝食を食べた。
「ねえ、そういえば朝お父さんから電話があったの。
相変わらず忙しい電話だったけど、とにかくそれは公務員試験のことなの。絶対に受かる町役場があるから受けろって。
いつもの極秘の採用情報というやつよ。でもこれは本当にとびっきりとくべつなんだってお父さんは言ってたわよ。
普通のやつじゃないんだって。これは情報じゃなくて事実なんだって」

僕はパスタの皿にフォークを置いて顔を上げた。「それで?」
「なるべく早く願書を出せって言うから、PDFで願書をダウンロードしてあなたの代わりに書いたわ
後は郵便局に行って配達記録郵便で出すだけよ。」

僕はグラスの水を飲んだ。そして口にするべき言葉を探した。
「ねえ、そんなことをする前にどうして一言僕に相談しなかったんだ。
まあいいよ、それは。でも今朝書いた願書はそのまま破り捨ててくれないか」

「破り捨てる?」と有紀子は言った。そして何かまぶしいものでも見るみたいに、目を細めてじっと僕の顔を見た。
「極秘情報っていったいなんだと思う?絶対に受かるってどういうことだと思う?」
「わからないわ」
「得点操作だよ」と僕は言った。
「わかるかい?採点側で故意に受験者の得点を操作して、本来不合格になるべき
人間を合格にするんだ。そしてその謝礼が町役人のポケットに入ったり議員の
選挙資金になるんだ。
これは以前お父さんが僕に進めてくれたような国家ニ種とはちょっとわけが違うんだ。
国家二種はおそらく勉強すれば受かる試験だった。それは耳寄りな情報に過ぎなかった。
勉強すれば受かったけれど、採用漏れだって無かったわけじゃない。
でも今回のは違う。これはいささか僕にはきな臭すぎるような気がする。できれば関わりたくないんだ。」




176 :一反萌:02/09/19 03:31 ID:Qyh7/AbW
有紀子はしばらくフォークを手にもったまましばらく考え込んでいた。
「でもそれは本当に今あなたが言ったような不正な採用試験なのかしら?」
「もしそれが本当に知りたいのなら、君のお父さんに直接訊いてみればいいよ」
と僕は言った。
「でもね、有紀子、これだけははっきり言える。
絶対落ちない公務員試験なんてどこの世界にも無いんだよ。
もし絶対落ちない公務員試験があるとしたら、それは不正な採用試験だ。
僕の兄は27で採用されるまで五年近く予備校で公務員浪人をしていた。
でも兄が受かったものと言えば、一種、二種、地方、裁事、国税、政令、役場の中で国家2種一つだった。
きっと生まれつき要領が悪かったんだろう。毎晩成績表をにらんでは
市役所のB判定に偏差値が3足りないと言って頭を抱えていた。
分かるかい。僕はそういう家で育ったんだ。
君はとりあえず願書を書いたけどと言う。
でもね有紀子、これは公務員試験の願書なんだよ。
何気なくカンニングして提出する在宅模試とは違うんだ。
普通の人間はね、満員電車に揺られて毎日予備校に行って、できる限りの復習をして
あくせくと一年間勉強したって、模試の上位成績で名前を載せてもらうのはむずかしいんだ。
僕だって八年間そういう生活を続けていた。
でももちろん氏名掲載とテレホンカード贈呈なんていう上位成績は取れなかった。
君にはそれがどういう辛さかわからないだろうね。」

有紀子は何も言わなかった。

「ごめんなさい。余計なことをするつもりは無かったんだけれど」
と長い時間がたってから有紀子が静かな声で言った。
「いいんだ。君を責めてるわけじゃない。誰を責めているんでもない。」
と僕は言った。

177 :受験番号774:02/09/22 23:26 ID:+jQ8qnMb
8月のある晴れた朝、霞ヶ関で僕は100%の省庁と出会う。
たいしてマンパワーある省庁ではない。予算も少ない。
出来たばかりの省庁だし、不安定な省庁だった。

しかし、官庁訪問が始った時から、僕にはちゃんと分かっていた。
それは、僕にとっての100%の省庁なのだ。
パンフを見た瞬間から、僕の胸は不規則に震え、口の中は砂漠みたいに
カラカラに乾いてしまう。

 ただ、僕にはその全てを思い出すことができない。
僕が今思い出せるのは、その省庁はたいした仕事をしていなかった、ということだけである。
なんだか不思議なものだ。

「昨日100%の省庁に訪問したよ」と僕は誰かに言う。
「ふうん」と彼は答える。「誰かの役に立てる素晴らしい仕事内容だったのかい?」
「いや、そんなわけじゃないんだ」「じゃあ好みの仕事だったんだな」
「それが思い出せないんだ。どんな仕事をしていたとか、研修がどうだったとか
福利厚生はどうかとか、まるで何も覚えていないんだよ」
「変なものだな」「変なものだよ」

「それで」と彼は退屈そうに言った
「面接はうまくいったのかい、2回目の訪問に呼ばれるとか、偉い人に会わせて貰うとか」
「何もうまく言ってない」と僕は言った。「ただ面接カードを書いただけさ」


178 :受験番号774:02/09/22 23:27 ID:+jQ8qnMb
もちろん今では、その省庁の面接官に向かってどんな風に話しかけるべきであったのか、
僕にはちゃんと分かっている。しかし何にしてもあまりに長い科白だから、
きっと上手くはしゃべれなかったに違いない。このように僕が思いつくことは、いつも実用的でないのだ。
とにかくその科白は「昔々」で始まり、「悲しい話だと思いませんか」で終わる。

昔々、あるところに少年と少女がいた。少年は22歳で、少女は21歳だった。
どこにでもいる孤独で平凡な少年と少女だ。でも、彼らはこの世の中のどこかには
100%自分にぴったりの少年と少女がいるに違いないと固く信じている。

ある日二人は、公務員予備校でばったり会った。
「驚いたな、僕はずっと君を探していたんだよ。信じてくれないだろうけれど、
君は僕にとって100%の女の子なんだよ」と少年は少女に言う。
少女は少年に言う。「あなたこそ私にとって100%の男の子なのよ。
何から何まで私の想像していたとおり。まるで夢みたいだわ」

二人は自習室の椅子に座り、いつまでも飽きることなく過去問を解く。
行きたい省庁ーもちろん同じ省庁なのだがーについても語りつづける。
二人はもう孤独ではない。しかし二人の心をわずかな、ほんのわずかな疑念が横切る。
こんなに簡単に夢が実現してしまっていいのだろうか、と。

会話がふと途切れた時、少年がこう言う。
「ねえ、もう一度だけ試してみようよ。もし僕たち二人が本当に100%の恋人同士だとしたら
いつか必ず同じ省庁に入れるに違いない。そして、その時にやはりお互いが100%だったらなら
そこですぐに結婚しよう。いいかい?」
「いいわ」彼女は言った。そして二人は別れた。

その年の春、二人は流行りの病に倒れ、何日も生死の境をさまよった末に、
昔の記憶ー正確には少年と少女が出会ったころの記憶なのだがーすっかりなくしていたのだ。
しかし、二人は我慢強い少年と少女であったため、努力に努力を重ねた。
立派に国家公務員試験に合格することが出来た。

179 :受験番号774:02/09/22 23:27 ID:+jQ8qnMb
そして8月のある晴れた朝、ある官庁を訪問するために霞ヶ関に
少年は東から西へと向かい、少女は西から東へと向かう。
二人は同じ官庁の前で立ち止まる。失われた記憶のかすかな光が二人の心を一瞬照らし出す。

彼女は僕にとっての100%の女の子なんだ。
彼は私にとっての100%の男の子だわ。

しかし彼らの記憶の光はあまりに弱く、彼らの言葉は14年前ほど澄んではいない。
二人は言葉もなくスレ違い、そのまま受験生控え室へと消えてしまう。
彼女の方が先に面接カードを書き上げ、面接を受ける。
彼は、面接後の彼女を見かける。エレベーターには乗らなかった。

そして、彼の順番が来る。
面接が終わり、もしかしたら僕はエレベーターで帰らされることとなる。

悲しい話だと思いませんか。

僕は面接官にそんな風に切り出してみるべきであったのだ

180 :受験番号774:02/09/23 13:26 ID:YE57fPi4
ageるのも、悪くないかもしれない

181 :一反萌:02/09/27 00:24 ID:UyRuD9tf
>180
「賛成に2票」

182 :受験番号774:02/09/27 00:40 ID:CA4Fw186
作品ーこれまでのレスを作品と呼ぶのであればなのだがーは
まったく見当たらなくなってしまった。

ただ上がるだけのスレを見て、ぼくは「やれやれ」と思った。

183 :受験番号774:02/09/27 01:26 ID:tgZU1IDg
「やれやれ」僕はそうつぶやきながらパスタをゆで、スレをあげた。

184 :受験番号774:02/09/27 12:20 ID:NBtb0E7M
(オリジナルなので、今一と思いますが
村上先生テイストということでご勘弁を)

結局のところ、国1採用試験で問題になるのは
J院が行うものではなく、各官庁が行う面接なのだ。
これに通ることは極めて難しい。

国2になると−いや、やはり国2でも各官庁が行う
採用面接に通るのが難しいのだが−そのウエイトが幾分シフト
することになる。

だからこそ、J院は国1では負け組扱いで、国2では将軍家になる。
結局は、そういうところなのである。

そこまで考えると、僕は思考を止めた。
正確には、止めざるをえなかったのだ。

急にベルが鳴り、外から男の声が聞こえた。
「渡辺さん郵便です」と男は言った。
僕はドアを開け、かるく挨拶し郵便を受け取った。

「薄いな」と僕は思った。

僕は、中身も見ずにそれが何なのか分かった。
それはある種の特殊な能力ではなく、経験がそうさせるのである。


「また不合格通知か。やれやれ」僕はそう言うと、おもむろにパソコンの電源を入れた。

185 ::02/09/27 17:24 ID:zCvXSGHf
たしかに、文章置き換えコピペは、そろそろテーマ的に限界かと思われ。

186 :受験番号774:02/09/27 18:32 ID:lHeetKWz
>184
全然オリジナルで問題無いです。前置きは不要っすよ。1も置き換えコピペじゃないし。

187 :受験番号774:02/09/27 22:43 ID:hrgT0GDe
かっこう

188 :受験番号774:02/09/27 23:51 ID:Np6XdL1Z
208と209は双子にケテーイ!

189 :受験番号774:02/09/27 23:52 ID:6s9ZRV1T
http://www3.airnet.ne.jp/tshimizu/index.html
http://www.nakoruru.dtdns.net/bbs/


190 :受験番号774:02/09/28 11:44 ID:tfw9T0/J
公務員試験に全滅した僕は二度と戻らない旅に出た。

長編書き下ろし最新作
「樹海のモナー」

191 :受験番号774:02/09/30 00:33 ID:KWYfRhW4
僕はこのスレのくだらなさに愕然とした。
とりあえず文中に『やれやれ』を入れれば『春樹テイスト』になるらしい。
「やれやれ」と僕は思いながらも、頭の中でこの言葉を反芻してみた。
意外にこの言葉が自分の状況にしっくりとくることにいささか驚きながら、
しかし独り言であることを意識しながら「ふうむ」とつぶやいた。
そして僕は、自分がこんなことで残り少ない二十代の時間を浪費している間に、
今年見事合格を勝ち取った直子が、今どんなことを考え何を感じていたのか想像してみた。
しかしその想像は鉛のような空気に捕らえられた今の僕には難しいことだった。
「やれやれ」
僕は「村上春樹的公務員試験」スレのウィンドウを閉じ、
公務員試験板のウィンドウを閉じ、パソコンの電源を落とした。
安物のウィスキーを一口だけ口にふくみ公務員六法を抱えベッドに入った僕は
「マクリーン事件」の判例のページを開けたまま深い眠りについた。

192 :受験番号774:02/09/30 01:27 ID:oLudlgIJ
「さて羊男くん」と博士は重々しい声で言った。
「ここには公務員試験に関することが何もかも書いてあるのだ。
 君がどうして内定をとれないかという理由もな」
「だって博士、その理由はもうわかってますよ。
 それは官庁が僕に採用面接を受けさせてくれないからですよ」と羊男は言った。
「もし採用面接さえ受けさせてくれれば……」
「いいや。いいや」と羊博士は首を振りながら言った。
「そうではないぞ。その採用面接が受けられれば内定が取れると言うものではない。
 そこにはもっと深い理由がある」
「と、いいますと?」と羊男はたずねた。
「呪われておるんじゃよ」羊博士は声をひそめて言った。

「呪われている?」


193 :受験番号774:02/10/04 04:55 ID:qmL/zpFP
僕は久しぶりに書き込むことにした

194 :受験番号774:02/10/10 09:38 ID:SLq5SzWt
ageの歌を聞け

195 :受験番号774:02/10/10 15:30 ID:S2406H3Q
僕は今、ageようと思う。
そういうものだ

196 :受験番号774:02/10/10 23:10 ID:tWBf4xpx
転職板の村上春樹スレは、ものすごくレベルが高いよ。ご一読を。

197 :受験番号774:02/10/10 23:32 ID:M/QS5Blv
196のレスを読んだ僕は、他の板の村上春樹のスレに興味を持った。
僕は、死後20年たたない作家の本は読まないことにしているのだが、
村上先生だけは格別なのだ。

「格別なのだ」と、僕は口に出してみた。
そういうと僕は、各板を回りそのスレを見ようと努力した。
しかし見つけることが出来なかった。僕はがっかりしてしまった。

がっかりすると僕はいつもお酒が飲みたくなる。
夕方になり、いつものようにジェイクバーに向かい、いつものように黒ビールとフライドポテトを注文すると、
いつものように鼠がやってきて、いつものように僕の隣に座った。

僕は今日起こったがっかりしたことを話すと、彼はこう言った。
「おいおい、君はいったい2chにどれくらいの板があると思っているんだい?
数多くの板の中から一つのスレを探すことなんて、それこそ砂漠の中で特別な一粒の砂を
見つけるようなものだよ。それがどの板にあるかも分からないのに、一つ一つ板をクリックして
Ctrl+Fして、村上と入力するわけにもいかないだろう。196は少なくとも、URLを貼っておくべきだったんだ。
それに、一度他の板の村上春樹スレをまとめて、URLを貼る必要がある」

「その必要があるに2票。動議採択」と僕はいった。
鼠は何も言わずに、ウィスキーを一口飲んだ。

198 :受験番号774:02/10/11 00:06 ID:uyQBx40y
何か書いてやろうと思って本を手にとってみたが、
丁度良いフレーズを見つけることはできなかった。

199 :一反萌:02/10/11 03:28 ID:1FuNj2jL
196を読んだ。次に197を見た。
やれやれ全くだ。コピーペースト。それでリンクは終了だ。
女の子を口説く方がよっぽど難しい。
なんで196はそんなこともしてくれないんだ?
本当に転職板というものがこの2chに存在し
この板と同様のスレッドがあるのか?
しかたないから僕は転職板を探した。
やれやれ採用もまだなのに僕は一体何をしているのだろう。
転職板は割と簡単に見つかった。
ギコネコともモナーともつかない生物が履歴書を片手に「ショクネーヨ」と言っていた
一体誰に言っているんだろう?
猫の世界も就職難なのだろうか
転職板には「時給600円です」というような、公務員では考えられない、しかし当人達にとっては
深刻なスレッドが立っていた。もちろん「マターリできる業種・職種って?」といった公務員を連想させる
スレッドもちょこんと申し訳なさそうに立っていた。

探していたスレはすぐに見つかった
>197 の言うとおり ctrl + F 「村上春樹」 のワンアクションだ。

ttp://school.2ch.net/test/read.cgi/job/1032372409/

1を読んだ。
悪くない。
そして2を読んだ。

http://school.2ch.net/test/read.cgi/job/1032372409/2

僕はひどい何ともいえない、深遠に見つめられているような、暗い気持ちになった。

200 :一反萌:02/10/12 21:46 ID:QIAGhxCm
気が付くと公務員試験板の主なスレは官庁訪問,面接ネタスレッドから
以前のように勉強方法,教材スレッドへと様変わりしていた。
朝はまたくるし,冬の次には春が来る。そういうものだ。

201 :受験番号774:02/10/12 22:03 ID:8nRHolYN
そうして僕は3度目の6月を迎えた。

202 :一反萌:02/10/19 18:30 ID:oWPB2WI8
「法律職の一種が堕落していくのは,ノンキャリがペコペコする時よりずっと物悲しい」

203 :受験番号774:02/10/19 18:42 ID:VQ7IrTCb
私にとっては死とゴキブリの次に恐怖な面接がとうとうやってくる。
国Vの税務だ。私は一次試験の合格通知を見た瞬間、やったぞ!と思った。
しかし、それと同時に自分が最低点数で一次を通過したということが頭を
よぎったのだ。面接大逆転しかない!と思った。
しかし私は、誰に言わせても民間向き、という性格なのだ。
おまけにギャルだ。落とされて当然だ。しかし私は己を信じてぶつかってみようと思う。
心配していても面接日はくるし、面接の次には合格発表日が来る。そういうものだ。

204 :受験番号774:02/10/21 19:41 ID:m9vWpuol
age

205 :受験番号774:02/10/25 00:51 ID:mOAnUxGG
10月も下旬になり、未だ無い内定の僕は人事院に手紙を
−−これは正確には、意向届というのだが、正式な名前に何の意味もないので
やはりここでは手紙としておく、書くために官製はがきを買いにいった。

郵便局へ入ると、小包を受けとったり、振込みの手続きをしていたり
書類を書いていたりと、忙しそうな人たちで溢れていた。
いや、あるいはその人たちは本当は忙しくなかったのかもしれない。
ただ、その時の僕には、その人たちが非常に忙しく見えたのだった。

郵便と書かれた窓口には列ができており、僕はその最後にならんだ。
僕の番になるまでは、ゆうに10分はかかると思われた。
窓口を見ると、女の子が座っていて、必死にはがきの枚数を数えている。
清潔そうな感じのする普通の女の子だった。特徴的なことといえば、
緑の制服に包まれた胸の部分が、ややきつそうな印象を受けた。

206 :受験番号774:02/10/25 00:52 ID:mOAnUxGG
「やれやれ、僕はどうかしている」と思った。僕はここに将来を決めるための
はがきを買いにきたのだ。それが何故、女の子の胸に気を払わなければいけないのだ。
僕は軽く頭を振ると、別のことを考えることにした。将来のこと。これから持つべき家庭のこと、
子供のこと。車をファミリーカーに買い換え、子供の成長を愛する人と一緒に喜ぶこと。

そこまで考えると、僕は考えるのを止めた。
子供だって?愛する人だって?僕は本当にどうかしている。
僕は国2で高齢者といわれるこの年まで、彼女の1人もできたことはないのだ。
僕にとって彼女を作るということは、この年で今の時期に経済産業省の内定を
貰う事よりはるかに難しいことのように思える。そんなことを考えるなんて
僕は、本当にどうかしているのだ。

207 :受験番号774:02/10/25 00:53 ID:mOAnUxGG
結局僕は何もしないで自分の番を待つことにした。
何もしないというのはいい。すごく楽である。そして、すぐに僕の番がきた。

「こんにちは」と彼女が言った。
「こんにちは」と僕も言った。

彼女はそれ以上言葉を続ける気配もなかったので、僕は続けて
「はがきを一枚」といった。
彼女は慣れた手つきで、はがきを一枚出し
「50円です」と言った。

208 :受験番号774:02/10/25 00:54 ID:mOAnUxGG
僕は、財布に手をのばし、小銭入れから50円を出し、はがきを受け取った。
その日はその後の予定もなかったので、僕は寮の部屋に戻り、着替えを済ませて
ナガサワさんのところへ行き、郵便局でのことを話した。

ナガサワさんは、黙って僕の話を聞き、僕が話し終えると静かにこう言った。
「いいかいワタナベ。お前の今日とった行動には大きな一つの間違いがある。分かるか」
「わかりません」と僕は言った。

209 :受験番号774:02/10/25 00:56 ID:mOAnUxGG
その言葉を聞くと、ナガサワさんはすごくがっかりしたような声でこう言った。
「おいワタナベ。無い内定の不安と煽りレスで、お前の思考は停止してしまったのか?
9月の段階でお前が郵便局に行った時、あの時もお前ははがきを一枚しか買わなかった。
理由を聞いたら、席次が上位なのだから、すぐに決まりますよ。お前は確かにそういった。
俺はその時はあえて何もいわなかったよ。そういう可能性もあると思ったからだ。
しかし、それから一ヶ月お前の携帯電話が一度でも鳴ったか?採用面接の誘いはあったか?
そろそろ現実を見据えなければいけないんだよ。席次上位とはいえ、国家公務員という職種は
国に使える仕事ながらも、出先官庁では何故か地元嗜好があるということを。
近隣者の方がはるかに有利ということを。9月までお前は、年齢の差で涙を呑んできたが
これから先、2月までは地域の差で涙を飲むということを。年明けの最初の動きは近隣者から動くんだぜ。
これは間違いない。ここまで言えば分かるよな」

「わからない」と僕はいった。

210 :受験番号774:02/10/25 00:56 ID:mOAnUxGG
ナガサワさんは、ますます落胆し、こう続けた。
「いいか、ワタナベ。お前はこの一ヶ月の間で別人のようになってしまったんだぞ。
これは採用枠をあえて少なく設けている官庁側の責任、名簿を作るだけで満足して
採用への働きかけをしない人事院の責任も大きいが、モチベーションを維持できない
無い内定者、つまりお前の事だが、そいつらも悪いんだぜ。俺が言いたいことは、
長期のスパンで考えて、内定を取れ、ということだ。つまりお前ははがきを少なくとも、
5枚は買う必要があったんだ。俺は確実に、お前が来月また郵便局へいく、と言うことができるぞ」

そこまで言うと、ナガサワさんはもう何も話さなかった。
窓の外を眺めているだけだった。

僕は、ナガサワさんに言われたことを理解しようとしたが
今の僕の頭の中は非常に混乱していて、その作業を非常に困難にした。

「やれやれ」
そう思いながら、僕も窓の外を眺めることにした

211 :受験番号774:02/10/28 20:40 ID:JoJ7nI9D
>205-210
お疲れ様。次回作も期待してます。


212 :世界の終わり:02/10/31 17:05 ID:9RmvEIyO
結局その年我々は四度目の国U試験に落ちた。四度目の
国U試験のあとで、レイコさんは僕の腕の中で目を閉じ
てふかいため息をつき、体を何度か小さく震わせていた。
「私もう一生これうけなくていいわよね?」とレイコさ
んは言った。「ねえ、そう言ってよ、お願い。残りの人
生のぶんはもう全部やっゃったから安心しなさいって」
「誰にそんなことわかるんですか?」と僕は言った。

213 :受験番号774:02/10/31 19:57 ID:dx2cx8QZ
>>212
いいね。
一反萌さんの新作も読みたいな。

海辺のカフカ、まだ読んでないぞage

214 :世界の終わり:02/11/01 09:10 ID:1j4mUK2U
「お誕生日おめでとう」と彼女は言って、グリーンのリボンをかけた綺麗な小箱を僕の前に差し出し
た。
僕と彼女は高層ビルの三十二階にある素敵なレストランでスコッチの水割を飲みながら、ロースト・
ビーフを食べていた。なにしろそれは僕の誕生日だったのだ。
「ねぇ、なんだと思う?あててごらんなさいよ」
「ウンコ問」と僕は言った。でもこれはもちろん冗談だ。
包装紙を取るとキラキラと光るルビー色の小箱が現われ、その小箱の中には英語の辞書ぐらいの本が
入っていた。そしてその表紙には「GUTS」と書いてあった。
「いつでも好きな時に、それ使っていいのよ」と彼女は言った。


僕は家に帰ると机のいちばん上のひきだしを開けた。その中には七十八人の女の子たちからもらった
七十八冊の色々な科目の「GUTS」が収められていた。
僕はそれを全部ひっぱり出すと新しいGUTSを加えて七十九冊にした。
手ごろな数だ。
僕はスコップで庭に穴を掘り、Wセミナーの袋に詰めた七十九冊の「GUTS」をそこに埋めた。そして
ホースをひっぱてきて、水をまいた。
僕はなんというか、そういう性格なのだ。

215 :世界の終わり:02/11/01 21:11 ID:1plWFAfc
「わからないな。君はウォーク問を解くし、僕はウォーク問を解かない。その
あいだにははっきりとした違いがあるし、僕としてはどちらが変かというより
は、まず違いをはっきりさせておきたいんだ。お互いのためにね。それに、ウ
ォーク問の話は君が先に持ち出したんだよ」
「そうですね」と彼は言った。「たしかにそのとおりだ。ところで憲法のスー
過去はお持ちですか?」
ない、と僕は言った。
彼はしばらくぼんやりしていた。
「二ヶ月に一冊くらいはスー過去を解きます」と彼は言った。そしてまた鼻を
鳴らした。「それくらいのペースがいちばん良いような気がするんです。もち
ろん僕にとっては、ということですが」
僕は曖昧に肯いた。ペース?
「ところで君は自分のスー過去を解くわけ?」と僕は訊ねてみた。
彼は理解しかねるといった目つきで僕の顔を見た。「どうして僕が自分のスー
過去を解かなくちゃいけないんですか?どうして僕がそんなにいくつもスー過
去を持っているなんて思うんですか?」
「ということは」と僕は言った。「他人のスー過去を解くわけだよね?」
「そうです」と彼は言った。「もちろんそうです。だから要するに、浮気行為
です。」
「スー過去ってなあに?」と彼女が言った。
「男どうしの話さ」と彼が言った。
「やれやれ」と彼女が言った。

216 :受験番号774:02/11/07 04:32 ID:wNzcJIIe
公務員試験板の住民でもあり、ラウンジャーでもある僕は
ある日ラウンジを見て、驚いた。

そこには、村上春樹風雑談スレ
http://ex.2ch.net/test/read.cgi/entrance/1036257011/l50
が立っており、ラウンジャーが雑談はしていないものの、様々なレスをつけていた。

そして、以前僕らが語り合い、それを実現することができなかった
2chの全てのーあるいは、それが全てではないのかもしれないがー
村上春樹風スレの一覧が、牙の折れた狼、という男によって作成されていた


268 :牙の折れた狼 :02/11/06 22:36 ID:???
村上春樹的ラウンジ
http://ex.2ch.net/entrance/kako/1015/10155/1015534584.html

村上春樹風に田代まさしを騙るスレ
http://corn.2ch.net/entrance/kako/1008/10081/1008138756.html

217 :受験番号774:02/11/07 04:33 ID:wNzcJIIe
269 :名無しさん? :02/11/06 23:02 ID:???
http://pc.2ch.net/test/read.cgi/prog/1019137149/
村上春樹的みずほ銀行
http://life.2ch.net/test/read.cgi/break/1030292381/
村上春樹風に失恋話をするスレ
http://ton.2ch.net/test/read.cgi/employee/1035081976/
★ 村上春樹的リーマン生活 ★
http://school.2ch.net/test/read.cgi/job/1032372409/
村上春樹の転職活動
http://book.2ch.net/test/read.cgi/books/1036236693/
春樹スレを五七五で統一しよう
http://school.2ch.net/test/read.cgi/govexam/1029250344/
村上春樹的公務員試験
http://caramel.2ch.net/test/read.cgi/owarai/1035952631/
村上春樹がプロレスを語る
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1026057895/
村上春樹的ネルフ
http://pc.2ch.net/test/read.cgi/cg/1020099595/
村上春樹@CG板

218 :受験番号774:02/11/07 04:38 ID:wNzcJIIe
彼のレスを見て、「ふうむ」と僕は言った。
結局のところ、無い内定とは言え、公務員試験板の住民はラウンジャーに比べて
時間があまりにも足りないのだ。だから、村上春樹風のスレ一覧を作成できなかったのだ。

そこまで考えると、僕はゆっくり立ち上がり、窓の外を眺めた。
それは、10分であったか、1時間であったか分からない。
気が付くと、外は明るくなってきていた。

その時、僕はある大事なことに気がついた。
しかし、それは次の瞬間には、まるで手のひらの上の雪が解けるように
あっさりと解けてしまい、あとにはその感覚だけが残っていた。

漠然と僕を捕らえていたその感覚は、次第に大きくなり
僕を大きな波の中に容赦なく放り込み、僕をある種の結論へと導いた。
ラウンジャーが公務員試験板の住民より時間があるのではなく、
彼らの方が、230倍くらい2chに精通しており、75倍くらい根気強い。
だから、このような一覧を作ることができたのである。

これは全てのラウンジャーというのではなく、
牙の折れた狼という男にのみ言えることかもしれない。

結局のところ、時間というものは、全ての人に平等に与えられておりーもちろん生涯の総時間数においては
平等ではないのだがーそれを何に使うかは、その人の自由なのだ。

219 :受験番号774:02/11/07 04:54 ID:wNzcJIIe
僕は、この1,2カ月(国2最終合格後)で、ほとんど全ての村上先生の作品を読んだ。
もちろん、それは無い内定の不安を紛らわせるためでもあったかもしれないが
僕の中で、それは以前から慣れ親しんだ行動のようにすんなり受け入れられ
今は、ねじまき鳥クロニクルの第3部を読んでいる。次は、海辺のカフカを読む予定だ。

僕は、依然として無い内定であり、その状況は不安ではあるが
それも仕方ないことかもしれない。僕は、ある種の罰を受けているのだ。
それは、性格には罰と呼べるものではないのかもしれない。

僕は、村上先生の作品を読もうと決意し、
これほどまでに短期間で読みふけるほどはまったのは
高校の頃の国語の先生が、ノルウエーの森を紹介していたことを
思い出したからでもなく、本屋や図書館で、村上先生の著作物を目にしたからでもなく

公務員試験板の「村上春樹的公務員試験」スレを読み出してからなのだ。

220 :受験番号774:02/11/07 06:51 ID:DHNuqR+E
狼氏が一覧にした村上春樹風スレを読み終えると
僕はすっかり冷めてしまったコーヒーを飲み、マールボロを吸った。

村上先生は格別なのだ、全てのスレを読んだ僕の正直な感想だった。
村上先生は格別なのだ、と口に出していってみた。

もちろんそのほとんどのレスは僕の作品より優れたものであり
特に公務員試験板の一反萌さんの作品や失恋板の修行中 ◆/vDwkOqE さん
---これは特に初期の作品なのだが---は素晴らしいものだった。

この素晴らしい作品を前にして、
もしかして村上先生が2chに来てレスをつけているのではないだろうか
とまで考えるようになった。

村上先生が2ちゃんねらーだって?

やれやれ、僕はどうかしてしまってるようだ。
もう一眠りするとしよう。僕は午前11時くらいまで寝ていてもいいんだ。
無い内定という立場の---それは非常に悲しいものだけど---特権なのだ。

僕は布団に潜ると、最後にもう一度言葉にしてみた
「村上先生は2ちゃんねらーなのだ」

微妙な感じがしたが、しっくりくるような気もした。
そこまで考えると、僕は灰色の猿に重いハンマーで殴られたように
深い眠りに落ちていった。

221 :一反萌:02/11/12 01:16 ID:GWKM9eTw
僕は深夜の帰宅時に−正確には午前1時38分だが−いま自分がしなければならないことを頭に並べてみた.

1.出身高校に行って成績証明書・卒業証明書を取得する
2.卒業研究の続き行う(国家二種の官庁訪問や採用面接のせいですっかりしていなかった)
3.今までの研究結果を担当教官に報告する(2ヶ月以上も前に言われていた)
4.実務出版に公務員試験の結果を郵送する(ここの通信講座を受講した人間は無差別に結果を聞かれるようだ)

やれやれ.すべきことはあと幾つあるんだ?そして一体いつまでにしなければならないんだ?
そう考えると頭が混乱してきた.僕は一つのことに集中することができないのだ.
かといって色んなことを同時平行で綺麗に行ってきちんと終わらすこともできない.
全てを中途半端に終わらしてしまう.それが僕なのだ.きっと綿谷昇ならこう言うだろう.
「君は計画性も無ければ、実行力もない.はっきり言って私の未来に立ちはだかる路上の小石
にさえならないだろう.君はそれくらい無価値な人間なんだ.
君を採用しようとした官庁があったなんて全く理解に苦しむ」
やれやれ.こんな時に綿谷昇の事を思い出すなんてどうにかしている.
そう思うと煙草を吸いたくなった.そして煙草を吸いながら永沢さんならどういうかな,と考えた.
「なあ,ワタナベ.これは忠告じゃなくて,警告と言ってもいい.そのやり方は止めた方がいい.
自分の欠点をわかっていてそれを治さないのは三流以下の人間だ.
マスターベーションを止められない猿にも劣る.一つのことに集中できないなんて個性じゃない.欠陥だ.はっきり言って.」
全くです,永沢さん.あなたはいつも正しい.
きっと公務員試験を受ける人間は2種類いるに違いない.それは僕みたいにろくに公務員試験で点を取れずに,
一種や地方上級にかすりもしない人間と女の子と寝ながら勉強しても一種に造作も無く合格してしまう
永沢さんや五反田君のような人間だ.



222 :一反萌:02/11/12 01:16 ID:GWKM9eTw
そう考えていると,ふっと5番目の義務(とは正確には言えないのだが)を思い出した.

5.官庁訪問ガイドに自分の体験談を送る(これは自発的な意思による.付け加えるならば送付先は実務出版である)

やれやれ.僕は何をまず最初にしたらいいのか分からなくなった.ご飯を食べてシャワーを浴びるのは何番目だろう.

223 :一反萌:02/11/12 01:19 ID:GWKM9eTw
自分の家に着いて,マンションの1階にある僕のポストを開けてみるとLECから葉書がきていた.
「公務員一種試験対策講座再受講のお知らせ」と書いてあった.
少し割引されるらしい.やれやれ,と僕は思った.全く失礼な話だ.
こっちの一種試験の合否を知らないくせに,再受講の勧誘をしてくるなんて.
しかしそれはあながち無駄な努力には思えなかった.
きっと真っ赤なジャケットを来たLECの女の子が事務所の机に座ってこの葉書の送付手続きをしているに違いない.
そして二人の女の子がその仕事をしているのだ.
一人はどんなに凶暴の野獣も闘争心を失ってしまうようなミデイアムヘアーな可愛い女の子なのだ.
おっちょこちょいなのが欠点なのだが,もちろんそれは周りの男を引き寄せるその子の大きな魅力の一つになっているのだ.
もう一人は飛びきり美人な女性だ.髪は長く黒くて眼鏡を掛けている.
とても知性的でも −実際にとても賢いのだけれども− 有るのだが冷たい感じが回りの男を寄せ付けなくしているのだ.
可愛い女の子が美人な女性に質問する.
「この彼にも再受講の葉書を送るべきかしら?うちの正規生じゃないから合否が分からないの」
美人な女性はふうっと溜息をついてこう言うに違いない.
「ねぇ。この人の模試の成績をちゃんと見た?4回受けて全然成績が上がってなかったのよ.
正答率がとても低いジャンルも変わらないし.きっと彼は試験を受けて成績を見て
こう思うに違いないわ.また成績が変わらない.畜生なんでなんだ,こんなに勉強しているのに.
問題作成能力が恐ろしく劣っている人間が問題を作っているに違いない.自分の分析力が恐ろしく劣っているくせにね.
そう思っているに違いないわ.そしてこう思うのよ.またスーカコで現代文を
演習しよう.これで5巡目だ.俺はほんとうに勉強している.次はきっと高い点が取れる.絶対そう考えているわ.
でも絶対に高得点は取れない.だってほんとうには勉強していないんだもの.
現代文で点を取れていて,英文で点を取れていないくせにね.でも現代文を勉強しちゃうの.
だから彼は絶対不合格よ.120パーセント.」


224 :一反萌:02/11/12 01:20 ID:GWKM9eTw
そういうとその美人な女性は視線を机に向けて仕事を続けるのだ.
可愛い女の子は納得したともしていないともとれないように頷いて僕に再受講勧誘の送付の手続きを始めるだろう.
こうやって僕の所に勧誘の葉書が来たに違いない.
その可愛い子の為にも,美人な女性に一矢報いるためにも
LECに二種採用に決まったことを通知しようと思ったが,女の子の仕事の邪魔をしないためにもしないことにした.
やれやれ.僕はどうにかしている.一体こんな深夜に何を考えているのだろう.

225 :受験番号774:02/11/12 19:22 ID:d4NoYU3+
僕は25歳既卒2年目で、その時中央線のシートに座っていた。その巨大な電車は
激しい雨の中をくぐりぬけて減速し、水道橋駅に到着しようとしている
ところだった。11月の冷ややかな雨が巨大なビルを暗く染め、コートを
着たサラリーマンや、難しい顔をしたOLたちや、予備校の看板やそんな
何もかもを面接官の顔のように陰鬱なものに見せていた。やれやれ、
また水道橋か、と僕は思った。

226 :受験番号774:02/11/12 20:06 ID:ssQdrUsS
一反萌さんのレスを読んでいるうちに
僕は大きな不安に襲われることになり、同時に大きな間違いにも気付いた。
僕はまずはそのことを紙に書き出し、自分との相違点も付け加えた。
これは僕がものを考える時の癖で、そうしないことにはうまく思考できないのだ。

1.一反萌さんは在学中である(僕は高齢者であり、実は彼もそうだと思っていた)
2.一反萌さんは内定者である(僕は無い内定であり、実は彼もそうだと思っていた)

そこまで書き出すと僕はその作業を中断してしまった。
もう十分だ。そう、もう十分なのだ。
彼と僕は大きく違う。それで十分なのだ。

僕は以前彼に手紙を書こうと思ったことがある。
しかし、それをすることはできなかった。
だからといって今彼に手紙を書いたとしても彼はきっとこう言うだろう。

「君の無い内定の知らせは僕を寂しくさせるし、それはとても残念なことだ。
だが、自分に同情するな」

227 :一反萌:02/11/18 00:41 ID:a0q+wtRV
「内々定が出ないんだ」と僕は言った.そして黒いリクルートカバンを開けて
官庁訪問ノートを見せ,どの官庁も内々定が出る前に切られたことを示した.
  彼はマングースみたいな格好で公務員ジャーナルの束の前に座り込んで
一日一日の官庁訪問の記録を眺めた.
「訪問カードですね.高齢既卒が原因じゃない」
「どうしてわかるの?」
「帰納法です」と彼は言った.帰納法,と僕は思った.

228 :受験番号774:02/11/23 23:17 ID:d4WKowLS
やれやれ、まだ復旧しないのか。

229 :受験番号774:02/11/26 23:02 ID:2Btdi/W/
あげ

230 :受験番号774:02/12/02 03:51 ID:Vwb7MpNt
「例えば?」と僕は訊ねてみた。
「右と左。」と一人が言った。
「縦と横。」ともう一人が言った。
「上と下。」
「表と裏。」
「東と西。」
「警察庁と社保。」僕は負けないように、辛うじてそう付け加えた。
二人は顔を見合わせて満足そうに笑った。

231 :受験番号774:02/12/03 00:12 ID:e65R13vQ
>ただ小説からパクって単語入れ替えてるだけだろ
    ____
    /∵∴∵∴\
   /∵∴∵∴∵∴\
  /∵∴∴,(・)(・)∴|
  |∵∵/   ○ \|
  |∵ /  三 | 三 |   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |∵ |   __|__  | <  文体模写と言え 低能
   \|   \_/ /   \________
     \____/



232 :28:02/12/03 03:53 ID:o8Bx1MfL
「お願い。もう私のことは放っておいて」
>>231は何も言えずじっと黙っていた。
「本当にもういいのよ」と>>230は続けた。「正直言ってこのスレ(・∀・)ハケーン!
した時はとても嬉しかった。一反萌さんもまたここに降臨してくれるように思え
たわ。>>231に煽られた時だって、まあいいや、と思ったの。何かの間違いだろ
うってね。だけど・・・」>>230の声がつまり、涙の粒が>>230のコートの膝を
黒く染めていった。


233 ::02/12/03 04:15 ID:pkWOno6L
28→230


234 :受験番号774:02/12/03 12:53 ID:tErBJBOL
ついに村上朝日堂の文体模写まで登場

http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1026057895/50


235 :一反萌:02/12/06 00:06 ID:pYod+sQQ
「もう一度官庁訪問をするのよ。それも今すぐにね」と彼女は断言した
「それ以外に内々定を取る方法は無いわ」
「今すぐに?」と僕は聞き返した
「ええ、今すぐよ。無内定な間はね。果たされなかったことを今果たすのよ」
「でもこんな真夜中に役人が働いているものかな」
「探しましょう」と妻は言った
「霞ヶ関はタクシー帰りだもの。きっとどこかに一晩中働いている役人の一人くらいいるはずよ」
やれやれそんな忙しい役人が暇な高齢無内定者と果たして会ってくれるだろうか



236 :一反萌:02/12/14 02:05 ID:CaFnaMky
「僕も本当は三十近くになるまでフリーターでいたかったんです」
と人事が席をはずした時に渡辺昇が僕に打ち明けた.
「でも親のすねがかじれなくなって,DQN会社にも就職したくないので
どうしても就職することになったんです」
「そういうものだよ」と僕は言った.
「国2で全国転勤だけど,選択としては間違ってないと思う」
「でも,国2に就職するのって,何だか怖いですね」
「首にならないことに安心して,キャリア・ノンキャリアを考えなかったら
何も哀歌は無いよ.タクシー帰りの本省勤務になったら,その時点でまた考えたらいいさ」
「そうかもしれませんね」
「他人のことだからね」と僕は言った.

237 :一反萌:02/12/14 17:41 ID:rVZvS/mF
携帯をいじって女の子に電話してみた.
この前の業務説明会で知り合った女子大生だ.彼女は家にいた.
「官庁訪問に行かないか」と僕は誘った.
「まだ夜の2時よ」と彼女は面倒臭そうに言った.
「時間なんて問題じゃない.並んでるうちに夜も明けるさ.」と僕は言った.
「実は高齢者でも希望が持てる官庁があるんだ.早朝3時には行って並ばないと一番前に座れない」
「無内定な人ね」と彼女は言った.
それでも彼女は出てきてくれた.きっと内定がもっと欲しいのだろう.

238 :一反萌:02/12/14 21:50 ID:t6cuKpsE
実務教育出版への公務員試験のアンケートを書いていた
これを書き終わったら次はLECを書かねばならない。
もちろん、書かなければならないという義務は無いし、契約も無い
こんなものが後塵の役に立つとも思えない。
いわば、これは自分自身が公務員試験と決別するという儀式のようなものなのだ
やれやれ、学位論文も書かずに僕は何を書いているのだろう。
とりあえず今のアンケートに答え終わったらビールを飲みながらアメリカンスピリッツを吸うことにした

239 :一反萌:02/12/15 16:01 ID:KS/BV7p/
妹は省庁に電話をし、官庁訪問の日程を決めると
パンフやら新聞やらHPを見て何かを無印良品のA4のB罫ノートに書き留めていた.
それが終わると各省庁の特色や疑問点を書き出していた.
僕はずっと今のソファーに寝転んで,バイオで2ちゃんねるの公務員試験板や現職板を見ていた.
ひとくちに国家二種といっても、実に色んな待遇の差やキャリアコースの違いがある.
例えば,同じことをずっとやり続ける大学技官職もあれば採用と同時に学位論文のための実験をして
そのままその研究科の助手となる大学技官職もある.しかもどちらも旧帝大学だ.僕の頭は次第に混乱してきた.


240 :名無しさん:03/01/04 01:25 ID:8TkvEVQf
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
Λ_Λ  | 君さぁ こんなスレッド立てるから          |
( ´∀`)< 厨房って言われちゃうんだよ             |
( ΛΛ つ >―――――――――――――――――――‐<
 ( ゚Д゚) < おまえのことを必要としてる奴なんて         |
 /つつ  | いないんだからさっさと回線切って首吊れ     |
       \____________________/

(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)

(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)

(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)


241 :受験番号774:03/01/04 18:17 ID:mRJBXAsq
官庁訪問で出会った多くの女性たちは、
僕に快く電話番号やメアドを教えてくれた。
それは、ビールのプルタブを空けることのように簡単で、
僕は自分の携帯のメモリーが埋まっていく状況に満足し
くる日もくる日もそれを繰り返した。

もちろん、なかには教えてくれない子もいたが
それは少数派で大半の子たちは教えてくれ、
その中の数人とは、より親しい間柄になった。

そういった一夏の経験を十分に楽しんだ僕に残ったのは、
「無い内定」という状況と「軟派男」という、不名誉な称号だった。

12月の採用面接では、その称号のおかげで酷い目に遭ったのだが、
そのことを気軽に話せるほど、僕の中で消化されてはいなかった。

242 :受験番号774:03/01/04 18:17 ID:mRJBXAsq
11月になると、僕の電話も少しづつ鳴り出した。
そのことは、僕の心を躍らせたし、100%の感情で嬉しかった。

電話で快く面接に応じることを伝えた僕を待ってたのは、
エキストラ、という無慈悲な現実だった。

僕はそれから意向届けを書くことを完全に止めてしまった

243 :受験番号774:03/01/04 18:17 ID:mRJBXAsq
10月の採用面接で、魅力的な女性に出会った。
それは、春の嵐のように突然で強烈なもので、
僕の心を一瞬にして奪ってしまった。

僕は昂ぶる気持ちを抑えきれずに、声をかけることにした。
「貴女も採用面接に?」
「ええ」

その女性は、やや上ずった感じで返事をした。
彼女の緊張をほぐそうと、僕は自分の置かれている不利な状況を
まくし立てるように説明した。

「僕は今回はあまり期待してません。高齢他地域不適当学部短期職歴ですから」
ありとあらゆる不利な状況を言ったつもりでいた僕だったが、
それは彼女の気持ちをほぐすことはなかった。

そして彼女が放つ次の言葉が、僕の心をズタズタにしてしまった。

「私・・・・・2種技官の採用なの・・・・・・」

やれやれ、行政の事務官が無い内定で泣いている時に
何だって技官の子を呼ぶんだ。

そう思うと、僕はおもむろに携帯電話を取り出し
採用面接断りの連絡を入れた。

244 :一反萌:03/01/05 12:45 ID:azrEl6T/
 努力次第で一種に並ぶポストにつくことも可能、、、と表向きは言われているが
その裏のことは例によって曖昧模糊としている。残業が多いのに一種に比べて
昇進がないとか、いやいや窓口系は残業が無くマターリできる、というものもいる。
キャリアの駒と言うものもいれば、出先に一種の人間がそうそういるわけない
という男もいた。そんな説のいったどれが正しくてどれが間違っているのか僕には
判断できないが、それらの説は「国家二種は待遇が悪いんだ」という点で共通していた。

245 :受験番号774:03/01/05 20:10 ID:/2xiFg8X
「さてLEC男くん」と博士は重々しい声で言った。
「ここには公務員試験に関することがなにもかも書いてあるのだ。
君がどうして公務員試験に合格できないかという理由もな」
「だって博士、その理由はもうわかってますよ。それはウ問を3巡
しか回さなかったからです」とLEC男は言った。
「もしウ問を9巡回すことができたら……」
「いいや、いいや」と博士は首を振りながら言った。
「そうではないぞ。ウ問を9巡回せば試験に受かるというものでは
ない。そこにはもっともっと深い理由がある」
「と言いますと?」とLEC男はたずねた。
「呪われておるんじゃよ」と博士は声をひそめて言った。
「呪われている?」


246 :山崎渉:03/01/08 11:23 ID:eyFLDYpS
(^^)

247 :受験番号774:03/01/15 21:21 ID:g6Q7YvnY
やれやれ。ageるとするか。

248 :山崎渉:03/01/22 11:51 ID:EcftUFZ4
(^^;

249 :受験番号774:03/01/23 09:03 ID:KmDrmkKc
[

250 :受験番号774:03/01/30 23:20 ID:UkBw27nF
オーケー、正直に認めよう、
おそらく僕は公務員試験に落ちるだろう。

(勉強はかどりません・・・)

251 :受験番号774:03/01/31 00:19 ID:WsiDh1gY
とにかく、そのようにして公務員試験をめぐる冒険が始まった。

252 :受験番号774:03/01/31 17:56 ID:nYdvMS7f
「でも結局はみんな氏ぬ。」
僕は試しにそう言ってみた。

253 :オニオン:03/02/07 21:34 ID:Y+KWtU1v
公務員ジャーナルはどこが出版してるか知ってますか?

254 :一反萌:03/02/12 21:13 ID:ZNQ1mY7p
もう一度だけカキコする.公務員試験を受けるのはこれで最後だ.

255 :受験番号774:03/02/17 05:13 ID:YXAkrpOL
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

256 :スープと肉:03/02/21 21:15 ID:y3YBbb/X
僕は公務員試験の勉強にはまったく興味が持てなかった。
両親に文句を言われたくなかったから、義務的に予備校に行き、
最低限の予習と復習をこなしているだけだった。
それでも模試の成績はとくに悪くなかった。むしろ良い方だった。
このぶんなら受験勉強なんかまったくやらなくても
どこか穏当な役所には入れるだろうと思っていたし、実際に入れた。

(4月から市役所勤務です)

257 :受験番号774:03/02/21 21:19 ID:7A5whQ7O
もし僕に何か強みがあるとしたら、それは失うべきものがないという点だった。たぶん。

258 :ノルウェイの樹海:03/02/21 23:31 ID:CLJmPRYm
僕は久しぶりにこのスレに来た。
どうやらこのスレは以前と変らない様子だね。
僕は偶然このスレが上がっているのを見つけた訳だが
さて、これから何を書きこめば良いのだろう?


259 :受験番号774:03/03/04 03:27 ID:HeCa/TB9
そういう場合には、夜中の三時過ぎに電話をかけて、
平和で記号的な眠りについている誰かを
象徴的にたたき起こせばいいんだ。

260 :受験番号774:03/03/06 13:27 ID:Uh4Px5Y2
もぐもぐもぐ

261 :受験番号774:03/03/07 04:17 ID:wKPIIY4X
そう、あれは一年前のちょうど今頃、世間では三寒四温と呼ばれる季節。
僕は途方にくれていたんだ。まるで感性を失ったかのような悪寒に襲われていた。
「君、就職は決まったのかね。」
教授の放つ鋭い矢のような言葉が僕の胸に突き刺さった。
「いいえ。公務員試験を受けます。いつまでも就職しない訳にはいきませんが
、・・・やるしかないんだよ。」
そう言い放った僕をあやしてくれるように教授はこういった。
「君には警察官が向いている。」
僕はろくすっぽ返事もせずにその部屋をあとにした。
それから1年が経った。
僕は警察官にはなれなかったが、刑務官になれそうだ。
立派な仕事だ。きっと、教授もこれを知れば微笑むさ。そう思えた。
もうすぐ春がくるんだな。

262 :受験番号774:03/03/08 00:21 ID:P6RmAXoh
大学から来た手紙はとても薄いものだった。

僕は豆を挽いて1人分のコーヒーを入れると、ペーパーナイフで封を切った。
中には人事課長公印の押された1枚の再生紙が入っていた。役所が環境対策を
アピールしたいために使っている意図的に色を濃くした紙だ。

再生紙には、今回は不採用だが、本学は君を戦力と考えているし、次に欠員が生じたら
採用したい。ただ、時期は約束できないし、先に他の内定が出たら、それはしかたの
ないこととして、うちはあきらめたい、という内容の文章が書いてあった。

補欠合格?、一瞬僕の頭をそんな言葉がよぎったが、読めば読むほどに、
この手紙は切ないほどに「不採用」以上の意味を持たないことに気づいた。

氏名に誤字さえなければとても素敵な不採用通知だと思いながら、僕は灰皿で
再生紙が白い灰になるのを眺めていた。

263 :warten:03/03/08 00:39 ID:sAi1lESq
あるいはそうかもしれない。




264 :受験番号774:03/03/08 00:42 ID:H1wGOxLm
俺個人的にこのスレを盛り上げてる人が
一番、この板で頭いいと思う。

ただし、その人たちが公務員にむいてるかというと、
それは言えない(w

265 :受験番号774:03/03/08 00:46 ID:Fn/8znIN
馬鹿らしい・・・
そんなことを考えていた。長いあいだ家にこもって勉強していれば、
おのずと招かざる客が来る。それも三流詐欺師ばかりだ。
アポもとらず点検をするだとかいう奴、布団を回収するとかいう奴、
眠りを妨げる電話勧誘、うんざりだ。
今日のは手強かった。僕はひたすらカマをかけ続けた。
奴は眉一つ動かさなかった。
結局、2万ほどの金を払った。
わからない。奴が何者なのか。まともなのか。
そして最後にこう思った。
何故、馬鹿は馬と鹿という字を当てるのかと。


266 :受験番号774:03/03/08 00:46 ID:sAi1lESq
なぜ無意識にHNを記してしまったか、わからないまま僕はまたいつもの参考書を広げ、ルソーにアンダーラインを引く。問題の解説を書いた連中の顔を想像しながら。

267 :受験番号774:03/03/08 00:49 ID:sAi1lESq
よくあることだ。僕にとって「よくあること」でないことなど、なにひとつなかったかもしれない。

268 :受験番号774:03/03/08 00:53 ID:sAi1lESq
リカード君が僕に言った。
「殺したのはケインズだ」

僕はリカード君の妙なシルクハットに目をとられて、なにも言い返せなかった。

269 :受験番号774:03/03/08 00:59 ID:sAi1lESq
モディリアーニ君が描く女性の顔はみんな卵型なんだろうと考えた。
それが画家のモディリアーニ君じゃないと気づいたのは、僕のなにを表しているんだろうか。

270 :受験番号774:03/03/08 01:00 ID:142iVq2v
「何故君が樹海に行かなくちゃいけないんだ?」
「そうね」と彼女は面倒臭そうに肯いた。
「ただ、樹海に行っちゃうっていうのも悪くないなってふと思っただけ。
模試であぼーんしているうちにさ」

「樹海に行くタイプじゃないよ」
「そう?」
「たぶんね」
彼女は笑って煙草を灰皿につっこみ、残っていた紅茶を一口飲み、
それから新しい問題を解きはじめた。

「二十五まで公務員試験を受け続けるの」と彼女は言った。
「そして樹海に行くの」










二〇〇三年七月彼女は二十六で樹海に逝った。

271 :受験番号774:03/03/08 01:03 ID:sAi1lESq
「樹海にもスー過去をもっていくのかい?」
僕は訊いた。

272 :受験番号774:03/03/08 01:06 ID:sAi1lESq
「そんなこと今からわかるわけないじゃない。そんな先のことがわかる人間が樹海に行くなんて思ってるの」
彼女は蛍光ペンをくるくる回しながら言った。

273 :受験番号774:03/03/08 01:08 ID:sAi1lESq
「そうだな」と僕は呟いた。公務員も樹海もどんな世界だかまったくわからないままに。

274 :受験番号774:03/03/08 01:19 ID:c9SyAg50
あるいはサゲで進行した方が良いかもしれない。
しかし、サゲで進行しろとどうして僕が言えるのだろうか?


275 :sage:03/03/08 01:31 ID:sAi1lESq
僕はsageをサージュと読んで彼女に笑われたのを思い出した。

276 :82:03/03/08 01:33 ID:142iVq2v
「わしも正直言って、つまらんネタには本当に閉口した。なあ、じっとしておるときはじっと
しておるのがいいんだ」
彼は大きな音を立てて鼻をかみ、それを丸めて捨てた。
「流れというものが出てくるのを待つというのは辛いもんだ。しかしsageねばならんときには、
sageねばならん。そのあいだは死んだつもりでおればいいんだ」
「つまりこのスレはしばらくはsageたままでいたほうがいいということですか?」
と僕は訊いてみた。
「何?」
「つまりこのスレはしばらくはsageたままでいたほうがいいということですか?」
「そのとおり」と彼は言った。
「sageてこそ、浮かぶ瀬もあれ、ノモンハン」


277 :受験番号774:03/03/08 01:35 ID:sAi1lESq
カティーサークの酔いは、いろんな人たちを戸惑わせているのかもしれない。

278 :受験番号774:03/03/08 01:38 ID:sAi1lESq
「でも」と僕は彼女の眼を見ないで言った「ageじゃなかったら、その存在がわかんなかった」

279 :受験番号774:03/03/08 02:00 ID:e0FcRpeL
「8時に就職課で。いい?」
「わかった」
「・・・・ねえ、いろんな嫌な目にあったわ」
「わかるよ」
「ありがとう」
彼女は電話を切った。

280 :受験番号774:03/03/08 02:13 ID:mox2qciL
俺の事をわかっているつもりで多分本当にわかっているかもしれないけど、今そんな事はどうでもいい。最高裁の長官を指名するときは写真指名なのかそれとも本指名なのか?それだけが気になっ・ ・

281 :受験番号774:03/03/11 00:37 ID:rLgFBoYU
>>280
長官の氏名は写真指名でしょう。

282 :受験番号774:03/03/11 18:25 ID:rLgFBoYU
>>280
最高裁の長官は最高裁の自律権に関する問題なので、裁判官会議というので
けてーいします。

283 :受験番号774:03/03/11 19:36 ID:KrZIQNOs
264の「一番頭がいい」という言葉に触発され
村上春樹の文体とは全く関係ない文字羅列が続くことになった。
それはただの記号であり、エゴという名の象徴であった。

あるいはそれは僕の目にそう見えただけなのかもしれない。

しかし、このスレを盛り上げていた頃の人たちは全て去ってしまい
最後の住人であったであろう、一反萌さんですら書き込みをしなくなって
一ヶ月が経とうとしていた。

そのことは僕を大いに悲しませたし、また一つの時代が終わったことを
まるで夏の熱帯低気圧のように圧倒的にしらしめた。

1神、国2が最後の命綱、ジャンポケ、風弧、ひろし、オナ忍者、静岡っ子、
ぼやっきー、山川最強、文豪、ノルウェの樹海、そして一反萌・・・・

ここにあげたのは決して全てではない。
ただ、これらに代表される各コテハンたちが、それぞれの苦しみを味わい
それぞれ戦い抜き、そしてこのスレを卒業していった。
その多くは、名無しとなり、受験生から一般人へと戻り、公務員へとなっていく。

今年も様々な勇者を輩出した公務員試験板に、やはりこの言葉を贈りたい。



              「やれやれ」  



        (今年受験の皆さん頑張って下さい)

284 :一反萌:03/03/11 23:34 ID:hY+JPgFb
先週携帯に電話がありいつもの明るい口調の人事が新任地を教えてくれた。
僕の新任地は,遠いと言うほどには程遠いが,それでも日本という領域で
考えるならば今の居住地と非常に離れていた。
電話を切った後僕は部屋を探して引越しをすることに決めた。
引越し業者に電話をすると,どこもすでに予約がいっぱいだと言った。
やれやれもう3月だ。業者は予約なんかもう集めてないのだ。
それでも5件目の業者はまだいけます,と言った。
すぐに僕は予約をいれた。値段を聞くとその彼女は非常ににっこりとしている
に違いないと断定できるような明るい声で言った。
「18万円になります」
やれやれ。国2が転勤貧乏というのは嘘ではないらしい。


285 :ボヤッキー@ノルウェイの樹海:03/03/12 00:17 ID:9exdPZmY
 僕は二十六歳で、そのときパソコンでデータ入力の仕事をしていた。
一仕事終え、コーヒーを飲んでいるとまたすぐに入力書類が渡された。
やれやれ、また仕事か、と僕は思った。
僕は長らく続いた浪人生活から社会復帰を果たすべく求人誌でみつけた簡単な
入力バイトを2週間することにしたのだ。
              ※         ※
 僕が“その能力(ちから)”を自覚したのは仕事をはじめて三日目の事だった。
仕事に慣れると、ふと自分の能力を験したくなる。当然のことだ。
そのときの僕は、隣で同じ仕事をしている大学生と自分の能力を比較してみることにした。
僕は、彼よりも素早く、精密に、力強く仕事をこなすことが出来た。

               「貧弱貧弱ゥ〜」

思わず呟く。すると、その拍子に、ある感触を感じた。自分が社会の“歯車”となり
確実に“歯車”噛み合っているのを実感できたのだ。

               「ザ・ワールド」。

すると今までと違って、単調な仕事をしていても「時間」を感じなくなった。
気がつくと、終業時間であるようなこと。確実に実感するために呟いてみた。

               「ザ・ワールド」。

すると今度はパソコンがフリーズしてしまった。やれやれ、能力をコントロール
できるようにならなくてはならないようだ。
こうして僕はかつての“浪人生活”を超越し、確実に社会に順応していることを実感した。
これは良い傾向なのだろうか?


286 :受験番号774:03/03/12 00:26 ID:1qu5IJM0


あーあくだらない書き込みばっかりね。
時間の無駄遣い・・・
ばからしい。才能もないのに。



287 :受験番号774:03/03/12 10:41 ID:vZr4BzWY
>>286
やれやれ。それは君のことだよ。

288 :受験番号774:03/03/12 21:54 ID:gFZOBhFe
「地図はよく見ただろう?出口なんてどこにもないよ。
 ここは世界の終わりなんだ。もとには戻れないし、
 先にも行けないんだ」

289 :山崎渉:03/03/13 14:33 ID:BNec4Sd+
(^^)

290 :受験番号774:03/03/13 16:21 ID:syWdmreA
やれやれ、また山崎か。

291 :受験番号774:03/04/05 00:31 ID:wAqrP4E1
やれやれ
また書きこみがなくなってしまったようだね。かつてここに書きこんでいた人たちは
もう公務員板に移動してしまったようだ。
そろそろ羊男がこのスレと公務員板を繋げる必要があるのかもしれない。


292 :新大学5年:03/04/05 00:40 ID:zGQnn92e
23を過ぎたころ新幹線の窓ガラスから外を眺めて僕は思った
僕はもう受からないんじゃないか・・このへたれっぷりは僕が
先天的にもっている資質のようなものだと。やれやれ永沢さん
あなたは立派ですよ

293 :受験番号774:03/04/07 00:18 ID:IEwLzNWD
研修前に自己紹介シートが僕のもとに届いた。
そこには名前や趣味や特技、そういうものを書く欄があった。
それをじっくり眺め、少し迷ってから一つの欄を埋めた。

僕は好きな有名人の欄に村上春樹と書いた。
それが研修で大きな災いをもたらすとは知らずに・・・

294 :一反萌:03/04/13 12:12 ID:oDT2lewU
293さんの書き込みを見て一週間がたった。
僕は毎日朝顔の成長を観察する小学生のように
このスレを見つづけて,293さんに降りかかった
災いを知ろうとした。しかし続きの書き込みは無かった。
やれやれ。僕は釣られたのだろうか。

295 :受験番号774:03/04/13 19:32 ID:mxOx/wuf
研修前に書いた災いと言う言葉が、1人の男(それは春樹スレに必要不可欠な男なのだが)
を捕らえつづけていたことに、僕は大きな驚きを感じた。

「村上先生が好きだ」という事項は、恐らく自己紹介の時に
他の新採の気を止めることになるだろう、という確信が僕にはあった。
それは梅雨には雨がたくさん降る、ということと同じくらい当然と言っていいものだった。

しかし実際にはそのことは何の災いも招かなかった。
それどころか、僕は村上先生好きの女の子と非常に緊密な関係を築く事ができた。
共通の趣味を持つ僕らが仲良くなるのは当然のことだったし、
当然のように電話番号を交換し、メアド交換もした。

研修中は昼食夕食をともにし、僕らは色々なことを語り合った。
親密になった僕らは、昼夜を問わず一緒に過ごすようになり、
親密になったもの同士がするように当然の事として、肌を重ね抱き合い愛し合った。
そして研修最終日の全工程が終わった後、再会を約束し僕らは違う列車に乗り込んで
自分ひとりの生活に戻っていった。

296 :受験番号774:03/04/13 22:44 ID:Lg/mG+N+
おまえらうめーな。
わらた

297 :受験番号774:03/04/16 19:21 ID:kUN5S6uM










298 :受験番号774:03/04/16 19:21 ID:kUN5S6uM












299 :受験番号774:03/04/16 19:21 ID:kUN5S6uM












300 :受験番号774:03/04/16 19:23 ID:kUN5S6uM
早く内定が出て、正式採用されますように☆

301 :山崎渉:03/04/17 10:40 ID:uDq9UpsA
(^^)

302 :山崎渉:03/04/20 05:44 ID:1EvJnmXv
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)

303 :受験番号774:03/04/26 02:07 ID:Atp4Oywp
age

304 :受験番号774:03/04/26 11:29 ID:nFw41hK6
真面目にやってるのに報われないなんて文句を言ってるが、報われないから真面目なんだって気付けといいたい。

305 :一反萌:03/05/01 21:27 ID:c7zUqbDW
僕の研修にはそんな自己紹介項目は無かったけれど――
100%の女の子に出会えた295さんがとてもうらやましかった、というより強い嫉妬を覚えた。
僕らは研修の夜毎晩男だけで酒を飲み同期の女の子について顔がどうとか、胸がどうとか
若い男が集まれば話題に上るであろう、とても品の無いことに花を咲かせた。
やれやれこれじゃ小学生の修学旅行じゃないか。

306 :そろそろシーズンか?:03/05/05 00:36 ID:gaw5uJKy
初夏の光がさす古ぼけた教室。
将来の分岐点にしては、あまりにもチープだ。
これから僕は百数十の選択を迫られるわけだが、
悲しいことに、どれも5つの選択肢しかない。
なぜ2つや3つじゃ駄目なのだろう?
人生で選択肢が5つもあったことなんて、
あったためしがないのに…。
「ギィィィ」
ネジを巻く鳥が、どこかで鳴いた気がした。

307 :ふりかけ:03/05/07 13:41 ID:+PcVesM0
「コッカコウムインサイヨウイッシュシケン」
「こっかこうむいんさいよういっしゅしけん」
「国家公務員採用一種試験」

僕は口に出して、お経のようなこの言葉を三回繰り返してみた。
しかし、僕を取り巻く世界には何の変化もなかった。

僕はこれから2次試験を受け、面接を乗り越え、内定を取らなくてはいけないらしい。
そのことには何ら変わりがないのだ。

やれやれ。

とりあえず眩しいくらいの光の下、昼寝をすることにした。

308 :受験番号774:03/05/07 22:09 ID:ylYlqkMA
「お父さんは去年の8月に国Uに無い内定したまま戻ってこないの」
「国U?」と僕はびっくりして言った。
「なんでまた国Uなんかに?」
「国土交通省に就職しようとしたのよ、あの人。馬鹿みたいな話だけど。
 大学のときの知り合いが国Uで採用されて、そこに行きゃなんとでもなるって急に言い出して、
 そのまま採用試験受けちゃったの。
 私たち一生懸命止めたのよ、国Uなんかで採用されたってどうしようもないし、
 だいいち
 でも駄目だったわ。きっとあの人、地上に落ちたのがものすごいショックだったのよね。
 それで頭のタガが外れちゃったのよ」
僕はうまく相槌が打てなくて、口をあけて緑を眺めていた。

309 :受験番号774:03/05/07 22:11 ID:ylYlqkMA
「地上に落ちたとき、お父さんが私とお姉さんに向かってなんて言ったか知ってる?
 こう言ったのよ。
『俺は今とても悔しい。俺は地上に落ちるよりはお前たち二人を死なせたほうがずっとよかった』
 って。そりゃね、最愛の地上に落ちた辛さ哀しさ苦しみ、それはわかるわよ。
 気の毒だよ思うわよ。でもひどすぎると思わない?」

310 :受験番号774:03/05/07 22:17 ID:ylYlqkMA
とある晴れた日曜日。
「我々は何処に向かっているんだろう、ところで?」と僕は訊いてみた。
「LECよ。お父さんが勉強していて、今日私が迎えにいかなくちゃならないの」
「お父さん?」と僕はびっくりして言った。
「お父さんは国Uに逝っちゃったんじゃなかったの?」
「嘘よ、そんなの」と緑はけろりとした顔で言った。
「本人は昔から国Uに行くんだってわめいてるけど、行けるわけないわよ。
 本当は高校入試すら怪しいんだから」
「具合はどうなの?」
「はっきりいって時間の問題ね」
 我々はしばらく無言のまま歩を運んだ。

311 :受験番号774:03/05/07 22:55 ID:pUfQfnce
「ねえ、あなたのことが本当に好きよ」と有紀子は言った。
「もう結婚して七年経って、子供も二人いるんだぜ」と僕は言った。
「そろそろ飽きてもいい頃だろう」
「そうね。でも好きなのよ」
 僕は有紀子の体を抱いた。そして彼女の服を脱がせはじめた。僕は彼女のスー過去とGUTSを取り、
ウォーク問を取った。
「ねえ、あなたまさかまたもう一度・・・・・」と有紀子はびっくりして言った。
「もちろんもう一度やるんだよ、公務員試験」と僕は言った。
「ふうん、日記につけておかなくちゃ」と有紀子は言った。


312 :306:03/05/08 00:00 ID:cz8mb8bB
スマタ。「〜しかない」と後の文が矛盾しとるw
しかし、みんなおもろいなぁ…。

313 :受験番号774:03/05/19 19:51 ID:oeLqJ1ks
age

314 :受験番号774:03/05/20 22:57 ID:DjUkTv2g
いつもお世話になってます。
公務員試験の勉強が嫌になったとき、
いつもココに来てます。

この板は小説の対極としてではなく、
その一部として存在している。

315 :山崎渉:03/05/22 01:08 ID:MP1pssEB
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―

316 :受験番号774:03/05/22 21:07 ID:I6eKZylc
公務員試験は、公務員の一部としてでなく、
その対極として存在している。

317 :受験番号774:03/05/23 00:15 ID:+LhNNr2I
>>316
それではあなたは公務員試験のあるべき姿を知っているのですか?
316(ニセ)
それは昔から決まっているんだ。
しかたないことなんだよ。それが高度経済社会というものだ。
少女は大人になるまでブラジャーを買ってはもらえない。
それと同じことなんだ。
僕らはそれがただ来て、そして通り過ぎるのを待つしかない。

318 :受験番号774:03/05/24 01:01 ID:CaaVfVv7
ここで文章を書いているみんなは、どこかの小説の一部を書きだし、一部分を変えて書いているんじゃないのかな。
まるで試験問題がどこかの参考書で見たのとほとんど同じような文章であるようにね。
でも大事なことはそんなことじゃない。
誰が書いたとしたって、そこに存在しているものはそのままだからね。


319 :一反萌:03/05/25 00:15 ID:ns+VUwt6
僕の隣には30歳くらいの焦燥感にあふれた女性が座っていた。
国2には受かったが地上には落ちたような女性だ。
「ねぇ、君はこれまでに国2の官庁訪問にいったことがあった?」と僕は訊いてみた。
「当たり前じゃない」と女の子は言った。「だって国2しかうからなかったんですもの」
「でもそんなに待遇良くなく・・・」と僕が言いかけたところで彼女が
僕の足を蹴飛ばした。周りの受験生が僕の方をじろりと見た。嫌な雰囲気だ。
でも僕は「無職のぷー」のような無邪気な目をしてその場をやり過ごした。
「あなたって新卒なのにバカねぇ」と少し後で女性がそっと耳打ちした。
「国2の官庁訪問に新卒なんかが行ったら高齢・既卒者に睨まれて大変な事になるんだから」


320 :一反萌:03/05/25 00:16 ID:ns+VUwt6
「みんな面接でどんな話をしているんですか?」と僕はレイコさんに訊いてみた。
彼女には質問の趣旨が良くわからない様子だった。
「どんな話って、普通の受け答えよ。自己PR、志望動機、他に志望している官庁、そんないろいろなことよ。まさかあなた受験者がすっと立ち上がって
『僕はここみたいな転勤地獄の国家公務員になりたくないから絶対地上第一志望だ』
なんて叫ぶと思ってたわけじゃないでしょう?」


321 :一反萌:03/05/25 00:17 ID:ns+VUwt6
昼休み職場に組合員の係長が二人入ってきた。
今度の予算審議より深刻な問題がこの官庁に存在するとは私には思えないが
何を言っても無駄だろうから好きにしなさい、と課長は言った。そして事務室を出て行った。
背の高い係長がビラを配っている間丸顔の係長が演説をした。
ビラには「地本同士の提携」「公務員制度改悪反対」「定時退庁の徹底」と書いてあった。
内容に異論は無かったが、文章に説得力が無かった。
この連中の真の目的はよりよい社会の構築ではなく自分達の身分保障だろうと僕は思った。
「出ましょうよ」と緑は言った。
僕は肯いて立ち上がり二人で事務室を出た。
「ねぇ、私たち反組合かしら」と事務室を出てから緑が言った。
「今度の人事で私たち飛ばされるのかしら」
「飛ばされるならマターリできる地方がいいな」と僕は言った。


322 :山崎渉:03/05/28 16:09 ID:TdFYmr71
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉

323 :受験番号774:03/06/11 17:40 ID:61wz2L8w
保守

324 :受験番号774:03/06/11 18:30 ID:uOtz42jH
蒸せた待合室の中で彼女は1人本を読んでいた。
他の受験生が殆ど強迫観念的に誰かと話をしている中、
彼女のいる空間だけは非現実的な雰囲気が漂っていた。
「ねえ、君は怖くないの?もしかしたら、今すぐにでも切られるかもしれないんだよ。
 そうしたら、最終合格の意味もなくなるし、これまでの勉強は無駄になる。
 それともこんな省庁で内々定もらうのは君にとっては当たり前のことなのかな?」
「私、不安を経験したことがないの。」
「不安を知らないの?」
「そう、昔から自分の思い通りにならなかったことって1度もないのよ。」
「羨ましいね。何故そんなに上手くいくんだろう。君が優秀なだけなのかな。」
「そうね、そうかもしれないわね。でも、それは決定的な理由じゃないわ。」
彼女はそう言うと、読んでいた本を机の上に静かに置き、
その脇にあったコップを手にとると、オレンジジュースを一口飲んだ。
僕はオレンジジュースが彼女の喉を通り過ぎるのをじっと見ながら
それが胃に落下していく様子を頭の中で想像した。

                           つづく

325 :受験番号774:03/06/11 19:51 ID:/f2IxJav
せ、せんせい!?

今までで最高のレス者、一反萌えさんと同等かそれ以上です・・・

326 :324:03/06/12 09:03 ID:b241vVbb
彼女はゆっくりと時間を置いてから、腰まで伸びた髪を手でかきあげた。
そして僕に向かって少しだけ微笑むと、すっと立ち上がり部屋を出てしまった。
一人残された僕は、彼女の読んでいた本を眺めながら、
しばらくしてそのカバーに「直子」と書かれていることに気が付いた。

「彼女と何か話したのかい?」
振り返ると、長身でスーツの似合う風采のいい男がいつのまにか後ろに立っていた。
「話したってほどじゃないけど、挨拶程度かな。」
僕がこたえると、彼は少し驚いた表情になって
「珍しいな。直子が初対面のやつと話をするなんて。挨拶程度でも。」
「暇だったんじゃないの。僕たちもう何時間もこの部屋に監禁されてるからね。」
彼は僕の言葉には応じずに、彼女が出ていったドアの方に目をやりながら、
もう1度「珍しいな」と繰り返すと、当たり前のように僕の隣の席に腰を下ろした。

                       つづく(かもしれない)

327 :324:03/06/14 12:12 ID:1uWAGGVX
彼の名前は永沢といい、直子とは大学でクラスメートだったという。
彼の話では、彼女は父親の仕事の関係で子供時代のほとんどを海外で過し、
高校卒業を期に日本に戻ってきたということだ。
そして、難なく灯台の法学部に現役合格し、大学での成績も常にトップクラスを
維持していたらしい。
当然、学内ではそこそこの有名人ではあったが、それは彼女が優秀だからというよりも
その近寄りがたいともいえる容姿の美しさからきたものだった。
それは僕にも何となく理解できた。
彼女は僕から見ても文句なしに美人だった。
とにかく、ひときわ美しく、そして優秀な彼女に釣り合うほどの人間は学内にも
そうはいなかったらしく、永沢は彼女と口をきくことを許された数少ない存在だったらしい。

「直子が俺以外の奴と話すところを見たのは久しぶりだな。」
僕は何も言わなかった。
彼は直子のことをひとしきり説明したことで、少し打ち解けた表情を浮かべると
つい今しがた合わされたという原課の人間の名刺を胸ポケットから取りだし、
その裏に鉛筆で落書きを始めた。


328 :一反萌:03/06/14 21:04 ID:neyu6hlo
私はつねづね官庁選びにはその受験生の品位がにじみ出るものだと
―またこれは多分偏見だと思うが―
確信している。


329 :一反萌:03/06/14 21:07 ID:neyu6hlo
彼女は週に二回、LECに通っていた。彼女がLECの話を持ち出すたびに、
僕の心はろくな判定が出なかった受験生のように震えたり傷ついたり
暗くなったりした。僕は何度の彼女の数的推理の教師について質問してみようとした。
どんな学歴なのか、公務員試験に受かったことがあるのか、実際にあんな問題が
解けるのか、等等。でもそれがうまく訊けなかった。彼女に僕の嫉妬を見破られそうで,怖かったのだ。「ねえ、あなたLECに嫉妬しているんでしょう?
ああ,嫌だ、そういう人って大嫌い。LECに嫉妬する人なんて男として最低よ。
私のいってる事分かる?本当に最低なのよ。あなたとなんか二度と公務員試験に行きたくないわ」
そういわれるのが怖かったのだった。

330 :一反萌:03/06/14 21:09 ID:neyu6hlo
「君はわかってない」と僕は言った。
「君の結婚式で司会者に『こちらは新婦の十三歳の頃に新婦の職業的男性公務員試験講師
をつとめておられました方です』なんて紹介されたくない。
それよりは『この方は新婦の十三歳の時のセックスフレンドでした』と紹介されたい。
その方がずっとかっこいい。」
「馬鹿みたい」とユキは赤くなって怒った。「私、あなたとは寝ないもの」

331 :一反萌:03/06/14 21:10 ID:neyu6hlo
「ねえ、公務員専願者ってそんなに強く内定が欲しくなるものなの?」と突然ユキが僕に訊いた。
「そうだね。その強さに個人差はあるけれど,原理的に,精神的に,専願者というのは
内定を欲しくなるものなんだ。公務員試験については大体知ってるよね?」
「だいたい知ってる」とユキは乾いた声で言った。
「官庁訪問というものがあるんだ」と僕は説明した。
「ある官庁で働きたいと思う。自然な事だよ。自己実現のために―」
「自己実現のことなんか聞いてないわよ。自己啓発セミナーみたいな事言わないでよ。」

332 :受験番号774:03/06/14 21:36 ID:3WZZz1dO
公務員試験は難しいと多くの人は言う。もちろん俺もそう思う。
けどよく考えてみれば、難しいって考えてるんだったら普通は落ちる。
つまり他人に敗れる。言い換えれば敗北する。違う表現なら電車に飛び込む。
ここまでいかなくても普通は一次通過の通知が来ないと落ち込んだりする訳だが、
おまえが落ちたのは試験が難しかったからか。勉強して落ちたから難しいのならわかるが、
難しいから落ちたのなら落ちる前から言い訳してたのと実質同じだったりする。
これはものすごい予言であり、おまいは落ちる運命を自分で決定できる類稀な人材だ。
ま、にちゃんねらが試験受かったならこんな試験簡単だったヘヘッとか言うはずであり、
ほんとは難しいのか簡単なのかいつになっても分からないものである。

333 :一反萌:03/06/15 22:10 ID:GDhzeKT6
「この間国家二種を受けた」と僕は言った。
「『国家二種』」と彼は眉をしかめて,小さな声で言った。
「ひどい待遇、転勤貧乏、生産性の無いルーチン仕事。国家二種の採用になった
人間はみんなそのことを忘れたがってる」
「四回受けた」と僕は言った。
彼は虚無を覗き込むような目つきで僕を見た。
「かけてもいいけど,あの試験を四回受けた人間なんて何処にもいないぜ。
この予備校の何処にも。何をかけてもいい」
「もう国家二種しか行く道がないんだ」と僕は言った。
それから「君と違って」とつけくわえた。

334 :一反萌:03/06/15 22:11 ID:GDhzeKT6
「実務出版。スーパー過去問ゼミ、20日間で学ぶシリーズ、同じ出版社だけど
コンセプトの違いが良くわからない。過去問500、英語にはせめて解答で
単語の意味ぐらい書いて欲しい。国1、国2、地上で1500問。まともな量じゃない。
通信講座、テキストの二段組は読みにくい。ウ門、GATS、そして解答が恐ろしく
簡略な一ツ橋、そして河合塾のパスライン。LECの模試は国1は全然だったけど国2
はすごい人の数だった」
僕は内容の覚えている参考書の感想を言った。
「良く覚えているのね」とユキが感心したように言った。
「そりゃそうだよ。僕も昔は君と同じくらい熱心に公務員試験の勉強をしたんだ。
毎日机にしがみついて,小遣いをためて参考書を買った。公務員。世の中にこれくらい
らくな職業は無いと思ってた。なった自分を想像してるだけで幸せだった」
「今はどうなの」
「今でも勉強している。好きな教科もある。でも判例を暗記するほどは熱心には勉強しない」
「どうしてかしら?」
「どうしてだろう?」
「教えて」とユキは言った。
「合格しても、面接でうまくいかず採用漏れになることがわかってくるからだろうね」



335 :春樹:03/06/15 22:13 ID:sfYX9vO9
 サリンジャー出てよかったね。<某試験

336 :受験番号774:03/06/21 14:07 ID:uZqJRQ+S
フィッツジェラルドもね。

337 :受験番号774:03/06/24 01:20 ID:AQs80QzE
「倍率はどう?」
「たいして高くないわ。・・・・・好景気なのね、きっと。
 誰も公務員なんてなりたくないのよ。」


338 :一反萌:03/06/24 01:23 ID:AQs80QzE
「ねぇ、僕は霞ヶ関のビルの下を通りがかる時にはいつも傘をさすんだ。
 だって上から官僚がバラバラ落ちてくるからね」

339 :受験番号774:03/06/28 22:41 ID:CvSybVrS
最初にその言葉を聞いたとき、私は聞き間違えたと思い
確認もこめて、もう一度聞いてみた

「ねえ、傘って形而上的な傘なの?」
「いや、極めて現実的な傘だ」

彼(一反萌え)はそう言ったまま黙って窓の外を見ていた。

「ほら。こうして僕たちが話している間にも官僚は落ちていくんだよ」
彼はそう言って、私に窓の外を見るように勧めた。

「そんなことないわ。だって中央合同庁舎の全ての窓は、人が入れる隙間なんてないのよ」
「屋上さ・・・・・・」

私はその一言で全てを理解した。

340 :一反萌:03/07/06 01:53 ID:i549fO/b
「なんで財務省の内定なんて持ってるの?」
「社保の内定を蹴ったら内定の神様が出てきたんだ。
―お前が蹴ったのは大学ですか?人事院ですかって。
正直に社保ですって答えたら、財務省の内定をくれたんだ」


341 :受験番号774:03/07/07 23:22 ID:/RTTKBeq
これは動かしがたい事実だった。

342 :受験番号774:03/07/07 23:31 ID:KpeuPzk6
司法試験板のほうがレベルかなり高いよ
なんでだろうね?

343 :受験番号774:03/07/07 23:35 ID:JDYYb167
>>342
「そんな事は誰にもわからない。白ツメ草のような顔したヒグマが冬眠する時に何を考えているのかを
我々が知りえないのと同様に」

344 :一反萌:03/07/10 00:29 ID:0TLlxrbe
「あんたが何を質問するかはそれはあんたの勝手だが,それに答える答えないは
俺の勝手だよ」と原課は頭の後ろで手を組んでいった.「中には俺には答えられ
ん事もあるしな.とにかくあんたはこれから毎日,うちに来て拘束されるんだ.
それがつまりあんたの就職活動だよ.朝の九時にここに来て,十時か十一時まで
拘束される.夕食は若手や課長が一緒に食べてくれる.それ以外の時間は二次試験
の対策に使っていい.わかったかね?」わかった、と僕は言った.「ところで
拘束はいつまでつづくのですか?」「さあ、いつまでつづくかな?俺にもよくわからんね.
しかるべき時期が来るまでだろうな」と原課は言った.
やれやれ、と僕は思った.拘束のすえ切られたら僕の採用はどうなるのだろうか.


345 :山崎 渉:03/07/15 12:22 ID:0wkoQ7Lj

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

346 :受験番号774:03/07/16 01:29 ID:Lv68swrR
>>342
なるほど。見に行ってこよ。

347 :受験番号774:03/07/21 10:54 ID:IemUmMZZ
age

348 :受験番号774:03/07/25 22:12 ID:flw4CfjK
sage

349 :受験番号774:03/07/26 00:25 ID:C3/sr7DK
保守

350 :受験番号774:03/08/03 09:41 ID:oJFdX78m
あげ

351 :受験番号774:03/08/09 18:34 ID:j6N3tPjM
やれやれ

352 :山崎 渉:03/08/15 21:31 ID:aGvT7qpK
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン

353 :受験番号774:03/08/17 22:41 ID:F3/S3mFM
あるいは僕は公務員試験に向かなかったかもしれないし、
そうではなかったかもしれない。そんなもの誰にも分からないのだ。

354 :受験番号774:03/08/18 20:07 ID:kANQe5M7
やれやれ

355 :受験番号774:03/08/19 20:15 ID:yVy6wnY0
やれやれ

356 :やたろう:03/08/21 21:55 ID:lP3hWwlR
帰りの電車の中で何度も自分に言い聞かせた。
全ては終わっちまったんだ。もう忘れろ、と。
でも忘れることなんてできなかった。
公務員試験を受け続けていたことも。そしてひとつも合格しなかったことも。
結局のところ何一つ終わってはいなかったからだ。

(「1973年のピンボール」より)

357 :やたろう:03/08/21 22:03 ID:lP3hWwlR
完璧な合格などといったものは存在しない。
完璧な不合格が存在しないようにね。

(「風の歌を聴け」より)

358 :一反萌:03/08/25 19:48 ID:opheEyNJ
「ワタナベ君、あなた幾つくらいの内内定をとったの?」
と直子がふと思いついたように小さな声で聞いた。
「0」と僕は正直に答えた。
レイコさんが練習を止めてギターをはたと膝の上に落とした。
「あなた官庁訪問始めて20日なんでしょ?
いったいどういう官庁訪問してんのよ、それ?」

359 :一反萌:03/08/25 19:55 ID:opheEyNJ
内々定の数を調べるのは簡単だった。ただ単に訊けばいいのだ。
30もの内々定を取ったというのは誇張だった。20くらいじゃないかな、
と彼はちょっと考えてから言った。よく覚えてないけど15はいってるよ、と。
僕が一つもないと言うと、そんなの簡単だよ、お前、と彼は言った。
「今度俺と大学に行こうよ。大丈夫、すぐ取れるから」
僕はそのとき彼の言葉をまったく信じなかったけれど、
実際にやってみると本当に簡単だった。あまりに簡単過ぎて
非公務員型は辞退者が多いのかと思ったぐらいだった。


360 :受験番号774:03/08/27 15:53 ID:/W4H8WfE
はじめてこのスレみたけど、ほんとおもしろいね。

361 :受験番号774:03/08/27 16:21 ID:Gyg7+zcn
今年は不作

362 :一反萌:03/08/27 21:20 ID:qqv6nxXM
突撃隊は一度官庁訪問したが、夕方になってとてもがっかりした様子で
帰ってきた。それが八月下旬の話だった。そして彼は僕に 「あ、あのさ
ワタナベ君さ、げ、原課の人とさ、どんな話をするの?いつも?」と質問した。
僕がなんと答えたか覚えてないが、いずれにせよ彼は質問する相手を
完全に間違えていた。

363 :受験番号774:03/08/27 21:26 ID:CconeCjU
>>361
どれが好きなのよ

364 :受験番号774:03/08/28 00:32 ID:k8OxV9LJ
>>1
やれやれ。悪くない。

365 :受験番号774:03/08/28 21:46 ID:mRaeNYZU
ネタがほとんどノルウェイの森なのはなぜ?

366 :受験番号774:03/08/28 23:30 ID:CN/S5bwG
会社を辞めて、家に引き篭もってパスタ作って、2ちゃんで屁理屈こねて、
勉強ばかりしていたら、16歳の美少女と仲良くなってしまって
これから冒険に出かけなくてはなりません。

そんな感じの話なかったけ。なんだっけ?

367 :受験番号774:03/08/28 23:38 ID:CN/S5bwG
はードボイルドだっけ?
うろ覚え。冷静によく考えると
絶対ありえねえ話だ。
エロゲーなみの展開。

368 :受験番号774:03/08/28 23:38 ID:0E5BsBg/
ねじまき鳥クロニクル?

369 :受験番号774:03/08/29 00:09 ID:QORAvhTR
あ、それかも!サンクス!
しっかし、春樹の描く主人公は、内向的な引き篭もりで、本ばっか読んで、
会話は屁理屈なのに、女には何故かモテモテで、口説く苦労もせず
SEXばかりしてるよな。女はエキセントリックなの多いし。

公務員板に常駐している俺らと、どこか似ているようでシビれて憧れちゃうんだよな
でもちょっと違うけどな。



370 :受験番号774:03/08/29 00:09 ID:EMxGl3zu
田代を一位に!!!!!!!

http://cozalweb.com/ctv/ranking/actor.html

http://www.popkmart.ne.jp/yozemi_ranking/a.html

http://www.no1boy.com/cgi-bin/choice/index.html


管理人が票を削っても、あきらめるな!!

〜コピペ推奨〜


371 :受験番号774:03/08/30 18:00 ID:orILJ2SQ
官庁訪問的雪かき
もう疲れた・・・

372 :受験番号774:03/08/30 18:59 ID:UEXvcR1p
>>22 >>37 >>51 >>58 >>82 >>98
この辺りが秀逸作品だと思うがどうだろう。

373 :受験番号774:03/08/31 17:06 ID:QkGJ6jYW
>371
雪かき的官庁訪問 では

374 :受験番号774:03/09/12 23:12 ID:/+kZ0d8a
どうして無い内定と一緒に旅行に行かなくてはならないの、由美子からそう言われた。
由美子はおれより四歳年下で、おれとおなじ受験生をしている。フリーの受験生だ。
彼女は経済理論が得意で、おれの得意は、別にない。
それで由美子は、何というか、内定者だ。
無い内定と言えるようなモラトリアムな時期はあっという間に過ぎてしまったが、
いまだ一緒に住んでいて、出会った頃とは回数も所要時間も少なくなってしまったが、
セックスもある。
だが、彼女に内定を辞退する気はないらしい。おれのほうはどうかというと、無い内定だ。
面倒だという気持ちと、官庁訪問したほうがいいのではないかという思いが半々だ。


375 :受験番号774:03/09/13 09:39 ID:G8ECEAIk
>>374
君はこのスレにおいて“おれ”というべきではなかったのだ。確実に。

376 :受験番号774:03/09/14 13:58 ID:bxg00POz
無い内定者はまるでゆっくりと死んでいく患者のように力を失い続けてきたが、
根本的な原因の究明は行われず、面倒な問題は常に先送りにされた。
内定者はそのことを批判したが、内定者自身にビジョンが欠けていたので、その
批判は単に一時的なガス抜きの効果にとどまり、致命的な病巣を抱えたままの
採用方法を結果的に支えることになった。
つまり誰も本当の危機感を持てなかったのだ。
今や、おれみたいなごく平凡な無い内定者を含めた大半の受験生がそういった
ことに気づいていた。そして、気づくのが遅すぎたということも、とっくに
わかっていた。
今から数年ほど前に採用漏れが本格的に問題にされたが僅かな例外を除いて
誰もそれに対処しなかった。
これまで通りのやり方で何とかなるだろうと思っていたのだ。


377 :受験番号774:03/09/14 14:29 ID:bxg00POz
おれは人間関係においてベタベタするのもされるのも嫌いだ。無い内定のフリー
の受験生というやくざな商売だから、ではなく、きっと性格として嫌いなのだ。
だから「ねえお願いだから絶対に無事で内定してきてね」などと言われるより、
由美子のように「無い内定だからまたあとで」とあっさり送られるほうがいい。
由美子にも他の内定者にもよく言われることだが、おれは単に高齢なのだとおもう。
ベタベタする面接にうまく対応するのが面倒なだけなのだ。
「ちょっと、いいですか。」
そう声をかけられて、おれは反射的に「無い内定」と応じてしまった。
無い内定ということで、あらゆることに対して卑屈にならなければいけないと
脳が判断しているようだ。その声の主は、無い内定の方ですねと言いながら、
おれの隣の席に腰を下ろした。
驚いたことに彼は、前年度に内定せずに採用漏れした数十人の中の一人だった。


378 :受験番号774:03/09/15 09:38 ID:DG6SCtIu
もう一度村上春樹を読みなおして出なおしてきた方が(・∀・)イイ。誰もがそう思っていたのだが、
深い井戸のそこにまで下がっているこのスレには、到底届かない言葉だった。

379 :受験番号774:03/09/15 12:37 ID:52bQOhXv
374-376-377は村上龍です。


380 :受験番号774:03/09/18 11:27 ID:lvUeCo/O
「このへんに本省なんてないよ。それにそんなふらふらしてちゃ本省に採用されないよ」
と僕は言った。
「あなたっていつも分別くさいこと言って人を落ちこませるのね。酔払いたいたいから
酔払っているのよ。それでいいんじゃない。酔払ったって本省に採用くらいされるわよ。
ふん。高い高い合同庁舎の上にのぼっててっぺんから蝉みたいにおしっこしてみんなに
ひっかけてやるの」
「ひょっとして君、霞ヶ関に行きたいの?」
「そう」
僕は霞ヶ関の本省までみどりを連れて行って売店で受験ジャーナルを買ってそれを読みながら
彼女が出てくるのを待った。でも緑はなかなか出てこなかった。十五分たって、僕が心配になって
ちょっと様子を見に行こうかと思う頃にやっと彼女が外に出てきた。
顔色がいくぶん白っぽくなっていた。
「ごめんね。面接一回目で落とされちゃったの」と緑はいった

381 :受験番号774:03/09/18 13:54 ID:z1WZ91Bx
「それだけです、話を聞いていただいてどうもありがとうございました」
採用漏れはそう言って、ていねいに一礼し、自分の席に戻っていった。
ありがとうございました、と言われて、おれは、無い内定、と間の抜けた返事を
しただけで、何も言えなかった。採用漏れには不思議なムードがあったし、彼の
話も興味深いもので、いろいろ聞きたいこともあった。新幹線のチケット代は
どうしたのかとか、お父さんはどんなリストラをされたのかとか、2chでは
採用漏れの人間は本当に英雄になっているのかとか、そういうことだ。
だが、おれは何も聞かなかった。人間には誰だって聞かれたくない無い内定がある。
おれの場合は、どうして由美子さんと結婚しないんだとか、前回の採用面接は
どうして失敗したんだとか、そういった問題だ。
そういった問題は、おれだけにしかわからないことが多くて、またおれ自身も
よくわかっていないことがあって、かつ、シリアスでリアルだ。


382 :受験番号774:03/09/19 23:46 ID:Vhq7i1wa
やれやれ。

383 :受験番号774:03/09/21 01:58 ID:RC3rli2v
「もし、人間が平等でないとしたら、公務員はいったいどの位置にいるんだろう」

384 :受験番号774:03/09/22 18:33 ID:3kEdkKFV
「公務員になりたいからといって別に勉強をしているわけじゃないんだ。
ただ色々と考えてみたけど、勉強をすること自体嫌いじゃないからはじめてみたんだ。
公務員として働く自分の姿を想像したら吐き気がするけどね。でもそんなもんじゃないかな、公務員って」


385 :受験番号774:03/09/22 20:44 ID:rBtNZgZG
僕たちはビールの空缶を全部海に向かって放り投げてしまうと、堤防にもたれ、頭の上からダッフル・コートをかぶって一時間ばかり眠った。目が覚めた時、一種異様なばかりの生命力が僕の体中にみなぎっていた。不思議な気分だった。
「事務次官にだってなれる。」と僕は鼠に言った。
「俺もさ。」と鼠は言った。


しかし実際に僕たちがしなければならなかったのは、予備校の学費を金利つきの三年割賦でLECに払いこむことだった。

386 :受験番号774:03/09/23 23:54 ID:+F7tFZyH
「それでもし ーーー もし、さっきの話から本省の内々定を貰っていたという部分を抜きにして、
一人の2ちゃんねら〜が官庁訪問で自立を獲得するというだけの話だったとしたら、
君は人事院が最終面接で君を捨てたことを許せただろうか?」


「駄目ね」と彼女は即座に答えた。「この話のポイントは内々定にあるのよ」
「僕もそう思う」と僕はいった。

387 :受験番号774:03/09/25 22:24 ID:jp7wQObQ
10月から秋採用の新採が入ってくるというのに、
僕はまだ試用期間中の真っ只中にいて、いつ辞めさせられるか
という不安が常に僕の心の多くの部分、それはほとんど全てといっても良いほどだが
を支配していた。

「僕は僕自身ができることを一生懸命やってきたつもりなんだ。
毎日毎日、公印を押したり、タックシールを貼ったり。
もちろん最初は怒られたけど、それは誰だってあることだろう。
今は怒られる事も少なくなったし、公印もタックもまっすぐきれいに押したり
貼ったりできるようになったんだ」

僕がそう言い終わるのを待ちかねたように彼女は呆れ顔で言った。
「ふうん、それであなたはこの半年、他にどんな仕事をしてきたの?」

「そんななんやかやだよ」
「なんやかやね・・・・・」

やれやれどうやら、僕の公務員人生は9月30日で終わるようだ

388 :受験番号774:03/09/26 15:23 ID:5x2aW5UC
僕は10月からある官庁で働くことになった。
それまでの時間をどのように使おうかと色々考えたが、結局何もできなかった。
昼に目を覚ましパソコンの電源を入れる。くだらない書き込みを読みながらタバコを吸う。
時々わきあがる性欲を機械的に処理し、時間はただ無駄に過ぎていった。

僕は根本的なところで勘違いをしていた。公務員試験に受かったら何かが変るのではないかと密かに思っていた。
実際のところそんな幻想じみたことは何一つなく、ただ10月から働くという事実が
重く圧し掛かっているだけであった。

やれやれ、こんな自分を夢見ていたのか?
僕はタバコの煙を肺いっぱいに吸い込んだ。


389 :受験番号774:03/10/05 21:18 ID:YfDPWpsI
保全

390 :受験番号774:03/10/12 11:11 ID:Ss8NWkUx
ホチュ

391 :受験番号774:03/10/18 00:55 ID:3luT1u/Y
そろそろ納屋を焼くとするか。。。

392 :受験番号774:03/10/21 11:11 ID:X8TewpzU
やれやれや

393 :受験番号774:03/10/21 21:45 ID:HzljBRSt
空から魚が降ってきた!

394 :一反萌:03/10/25 17:20 ID:NOrKIZ+3
「我々は再受講生無しにはやってけないんだよ」とQ氏は言った. 「君だって
このRECで勉強してるんだから、それくらいわかるじゃないか」
「じゃあ、RECにはまるで受講生を一次合格させる実力も責任もないってことね?」
「まるっきりないわけじゃないけど、とても限られたものだよ」


395 ::03/10/30 20:03 ID:czGzN0+O
汝自身を知れ

396 :受験番号774:03/11/04 22:22 ID:516e3DtD
いままででは22が一番おもしろい

397 :受験番号774:03/11/06 12:54 ID:ETjo6xW7
おもしれー

398 :校長が強盗:03/11/06 14:34 ID:g8N8Hjif
この事件は報道されていません。
 それをよいことに教育委員会も校長を処分しません。
被害者先生のサイト
 http://mtsuji.com
 学校への抗議メール
 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Lounge/8362/index.html
事件担当の文部科学省官僚へのサイト
 http://chiba_273.at.infoseek.co.jp/tanaka/index.html
 事件究明を求める署名サイト
 http://chiba_273.at.infoseek.co.jp/
校長のいた学校のサイト
 http://www.mie-c.ed.jp/sbmie/
 皆様の力でこの事件を広めてください。


399 :受験番号774:03/11/19 23:09 ID:mLRCxETs
まだ残ってたんだ。懐かしいなー。

400 :受験番号774:03/11/20 00:51 ID:UortH6rc
ageeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!


401 :一反萌:03/11/22 16:41 ID:iQyj/Dsi
2ch公務員試験板無内定すれの1000には無内定者が吐いた言葉が
引用されてある

「内内定者に無内定者の闇がわかるものか」

402 :受験番号774:03/11/27 13:53 ID:DTOk9uCw
やれやれあげ

403 :受験番号774:04/01/07 18:13 ID:g46hZCon
やれやれ。あげておかなきゃ。

404 :受験番号774:04/01/07 21:00 ID:nr2qPAVQ
やれやれ。またあげか。。

405 :受験番号774:04/01/08 03:49 ID:RIZnbARz
やれやれ。このスレを定期的にあげるのも楽じゃない。

406 :受験番号774:04/01/08 08:47 ID:sFEMk7ek
OK認めよう
このスレは終わっていると

407 :受験番号774:04/01/09 00:41 ID:AvytYBKt
こまらないけど、たかいあたま

408 :村上名無樹:04/01/10 01:23 ID:4FeU5FNM
今、僕は語ろうと思う。
もちろん問題は何ひとつ解けてはいないし、語り終えた時点でもあるいは事態は
全く同じということになるのかもしれない。結局のところ、勉強することは合格への手段ではなく、
合格へのささやかな試みにしか過ぎないからだ。
しかし、勉強することはひどくむずかしい。僕が勉強しようとすればするほど、知識は闇の
奥深くへと沈みこんでいく。

やれやれ、直子に手紙でも書こう。

409 :受験番号774:04/01/23 03:09 ID:nkPV88Zb
気がつくと僕は黒のダッフルコートに身を包み、早稲田通りを1人歩いていた。
早いものであれからもう半年が過ぎてしまったのだ。
周囲に無謀と反対された僕の国1挑戦は、残念ながら彼らの期待通りの結果に終わってしまった。
あの蒸し暑い夏の日、長時間に渡る拘束、2軍へ突き落とされる恐怖。
とどめは秘書課の担当者の最後の決めセリフ「何かあったらこっちから連絡します」に
本当に期待してしまった自分。。
今となっては全ての記憶が非現実的に思えてくる。
いや、本当にあれは僕自身がつくった仮想現実だったのかもしれない。
分不相応な夢を追った自分が無理やりに思い描いた妄想。
考えれば考えるほど分からなくなってくる。
僕は本当に今年度の国1を受験し、官庁訪問をしたのだろうか?
はっきり憶えているのは大学の図書館でひたすらセレクションを解いたこと、
近所のファミレスで必死で判例100選をつぶしたこと、
そしてセミナーのワタナベがうっとおしく解説していた授業の様子。。
例を挙げればこれくらいのものだ。。。
最後のワタナベだけが妙に印象的なのは、奴が何か鍵を握っているのだろうか?
もしかしたら奴は羊男だったのではないだろうか?
繋がっている、、(かもしれない)



410 :受験番号774:04/01/24 03:23 ID:j/t5PRFt
翌日、僕は高田馬場にあるセミナーに向かった。
目的はもちろん羊男に遭うためだ。
彼に遭って確かめなければいけないことがある。
殆ど誘われるようにして電車に乗り、あのざわついた受付に辿りついたが、
変わらない光景が不思議と僕を安心させた。
しばらくの間、忙しく働いているアルバイトの女の子達を眺めていたが
すぐに1人の女の子が目に止まった。
身長は160近くで髪は少し茶色がかったセミロング、童顔な顔立ちだったが
利発そうな印象を抱かせるタイプだった。
事実、彼女の仕事ぶりはきびきびとしており、総じて動作に無駄がなかった。
かといって有能な人間にありがちな冷たい雰囲気はなく、むしろ人当たりの良い
温かい人柄が彼女の身体から溢れているようだった。
てきぱきと仕事をこなしているうちに並んでいた受講生の列が次第に短くなり
彼女の表情にも安堵の色が浮かんできた。
今かもしれない。
僕は意を決し、彼女の前に進み出た。
そして極めて簡潔に要件を伝えたのだ。
「すいません、羊男に遭いたいんですが」
彼女の顔から営業用の微笑が消え、徐々にそれは困惑ともいえる表情に変わっていった。

411 :受験番号774:04/01/26 14:32 ID:bM8TZKoI
やれやれ、今日もまたビデオブースか


412 :受験番号774:04/01/28 01:28 ID:3I67yM/G
体内に謎の虫を宿した引きこもり青年ウエハラ。
彼は2chを通じ、公務員試験という
資格試験をおしえられる。
選ばれた存在であることを自覚した彼は
予備校をもとめて外の世界に飛び出していくのだが・・・!?


413 :受験番号774:04/01/28 02:02 ID:MhqaqfaQ
やれやれ(・∀・)イイではないか。。。
しかし今時ダッフルコート着るのなんて突撃兵くらいなものだろう。。。
僕はそこまで心に思うとそれ以上考えるのを止めた


414 :受験番号774:04/01/29 03:33 ID:S6Njt1uc
>>412
村上春樹じゃなくて龍じゃん

415 :一反萌:04/02/22 21:38 ID:bG6otYDW

「公務員試験の難しさに比べれば」と試験板質問スレに書いてある
「役所の仕事などミミズの脳みそでもできる」
そうであってほしい、と僕も願っている。

416 :受験番号774:04/03/07 16:36 ID:12/RJo4F
1年以上振りにきた。懐かしいいねぇ。
本スレと自分の作品保守のためにage

153 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.00 2017/10/04 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)